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このＨＰで、『塩酸』ネタを幾つか見かけた。
僕の場合は『硫酸』である。　

この手の薬品を使う際、普通は手袋を使うのだろうが、当時の指導教官は適当な人で
「手袋なんて使うのは素人だ！」
とかおっしゃっていたので、用意しなかった。

・・・数ヵ月後、ある程度慣れてしまうと手も早くなる。
『硫酸』とて、多少手に付いた程度では慌てなくなった。
そして、『硫酸』を用いた測定中に悪魔はいた。
ちょっと急いでいたこともあり、飛沫が飛んでも洗えなかった。
直ぐに流せば何事も無いが、付いたままだと痛くなるのだ。
余りにも痛く・痒くなってしまい、手元が狂いだした。
その時点で洗いに行けば良かったのだろうが、悪魔は囁いた。
「舐めちゃえよ」
と。

実際に、舐めてみた。
・・・酸っぱい。
・・・でも、レモンよりは酸っぱくない。
・・・強酸とてこの程度か？
とか思ってたら、口の中の水分と反応したらしく、熱い。
これはマズイのか？と思ったので、口をすすいだ。
本来は、水道水を『硫酸』と出会わせるなど危険極まりないが
量が量なので、大事には至らなかった。

それ以降、何故か硫酸を舐めたいと思うことがある。
ついさっき、手が痒くなった。
何だろうと思った。
・・・舐めてみた。
酸っぱかった＝『硫酸』
そして、手を洗いに行く。

『硫酸』だから、生物的な毒性が無いから大丈夫なのである。
これが有機系化合物なら、流石に舐めるなんてことは出来ない。
なんせ、臭いを嗅ぐことすら命がけなこともざらだから。　

この癖、いい加減に止めたいと思う。