昨年9月にエジプトに行ったときの体験です。
アレキサンドリアでホテルに泊まった。 その日はカイロまで行くので朝食をホテルで食べてチェックアウトをして列車に乗る。
その朝食で出たチーズがすごい味だった。 例えて言うなら石灰かセメントの味。
しかし、こっちではこんな物なのかな? と思いながら全部食べた。
これが後で地獄の淵を覗くことになろうとは…
その後、無事駅までタクシーで行った。 案の定ものすごい人で切符が買えない。
何とか駅員に頼んで切符は手に入れた。
カイロまでは2時間足らずの旅。 エアコンの効いた車内でうとうとしていたら突然さしこみが来た。
しばらく我慢していたが、どうにも出来なくなりトイレへ。 このトイレがまた凄い。
あえて描写はしないが、そのトイレの汚さを凌駕する便意だった事は容易に創造できるであろう。
しかしその後もむかむかする感じは無くならない。
そうこうする内にカイロに到着。 その頃は顔面蒼白で脂汗。
何とか這う様にタクシーに乗りこんで「何処でもいいからホテルに…」と頼んでひたすら我慢していた。
ようやく着いたホテル、なんと満室。 とにかくもう我慢の限界だったのでトイレを借りてひとまず落ち着いた。
またもやタクシーに乗り込んだが、今回はさっきよりも速いペースで便意とむかむかがきた。
タクシーの運ちゃんがいろいろ話しかけるが、答える事が出来ない。
多分10分ほどの事だったと思うけど、異様に長く感じられた。
ホテルに着いたときは値段交渉もそこそこに部屋に駆け込んだ。
ボーイにチップを渡すことも忘れてトイレへ…ウゲーッ!
いきなりほとばしったゲロはまだトイレのドアを開けたばかりの状態で出た。
真横に飛ぶゲロは生まれてはじめて見た。
おかげで、トイレがゲロまみれになったのは言うまでも無い。
その後、10分おきに上から下から。
出す物が無いと辛いので水を飲むが、すぐに出るのでゲロはすでに透明の液体になった。
10回目あたりから胃の辺りに鋭い痛みが走った。
その時オレンジジュースを飲んでいたのだが出たゲロはトマトジュースだった。
ついに胃から出血…間違いなく急性の食中毒だと悟った。
しかし、言葉が通じる人はなかなかいなくて自分だけが頼り。
どんどん水分を取るが吸収される前に出てしまうため極度の脱水症状になった。
その頃はすでに小便が濃い麦茶かコーラのようになり異様な匂いを発していた。
回数は減ってきたが、胃の激痛はどんどん増してくる。
とうとう我慢が出来なくなり、ホテルのボーイに「医者を呼んでくれ」と言った。 時間は朝の4時だった。
医者に説明をして、薬を買ってきてもらった。
薬を飲んで、窓から外を見ると朝焼けの空にピラミッドが薄っすらと見えることに気が付いた。
その後、安心したのと薬の効きで深い眠りに落ちた。