カキフライに賞味期限は無い。そう思わせる事件だ。2月某日、母は夕食にカキフライを作った。揚げたてである。
だが私自身、カキにはひどい目に遭わされた経験があり、たとえフライでも二度と食べないと誓っていたので、結局母が一人で6、7個を食べた。
そして翌朝、いや、まだ夜も明けぬ午前5時ごろ、私は母に起こされた。「ちょっといつもと違う。病院につれてってほしい。」聞けば、4時ごろに激しい腹痛で目を覚まし、その後3回嘔吐したと言う。すでに顔色は唇も含めて灰色に近い。
ちなみに母は40年の経験を持つ看護婦である。その母が「普通じゃない」という。