カキフライ(上)

　大学に入学してしばらくして、高校３年のときのクラスで同窓会が開かれた時の話です。（2001年・４月）

　高校のメンバーで行なわれる同窓会はいつも同じ居酒屋でやっていましたが、今回はたまたま別の居酒屋で開催されました。
普通に食べ物やお酒が運ばれてくる中、誰が頼んだのかは定かではありませんが、問題のカキフライはテーブルの上に運ばれてきました。その場にいた仲間も俺も、特に疑うことも無くそのカキフライを食べました。その場では誰もなんとも無かったのです。
　しかし翌朝、カキフライは突然攻撃を仕掛けてきたのであります。いつも通りに起きて椅子に座っていると…
「うっ、体が重い！まるで力が抜けて行くようだ。しかもどういう訳か目の前にテレビの砂嵐が重なって見える！ だめだ、辛過ぎてこれ以上椅子に座っていられない……。」というような症状に見舞われました。（この時点ではまだカキフライが原因だとは分かりませんでした。）こんな状態なのに、昼頃からサークルの新入生勧誘のためのビラ配りをするために、片道２時間かけて大学まで行きました。この時点で既に水のような下痢が止まらなく、ビラ配っている最中も水のような下痢がチビチビ漏れているのが実感出来ました。それでもビラ配りしないといけないという境遇に腹が立ちましたけど、その時はそんな気力も出ないほど弱っていました。