ハエ入りポカリ(出来立て … 一応新品

あれは私が幼い頃でした。私はその時風邪を引いてしまって、一日中母親に看病されていました。そして夜ごろに風邪薬を飲みなさい、と母親に言われ、風邪薬と缶入りのポカリスエットを渡されました。でもやはり薬なんて子供にとっては嫌いなモノですので、私はプルタブを開けポカリをちょっと飲んで寝てしまいました。その後ふと耳元で「プーン・・・」、という耳障りな音で私は目が覚めました。そこで私はまだ風邪薬を飲んでいなかった事を思い出し、枕元に置いてあった飲みかけのポカリと風邪薬を手に取り、薬を口に含むとポカリを一気に飲み、薬を飲み下そうとした・・・と、その時、何か違和感を感じたのです。
「アレ・・・薬って2個だったっけ？」薬は1個(子供なので)の筈なのに、口の中で舌で転がしてみると、確かに固体が2個あるのです・・・
更に、1個は丸い球体じゃなく、なんかモサモサしているような・・・
そこで、まさか・・・と思い、2個とも手の平に出してみると・・・
そこには、白い風邪薬と真っ黒なハエちゃんという美しいコントラストが出来上がっていました。しかも生きてる！どうやら、缶口が開いていたところにハエちゃんがダイブした直後だったようです。その後、私の風邪はしばらく続きました。