あぶらみそ … 6年もの

「バグナード」掲載レポート2

2001年10月、雑誌取材時に試食した試食レポートの第2弾です。

あぶらみそとは、沖縄の方で食されているもので、向こうでは結構メジャーな食べ物らしい。
沖縄と言えば日本でも有数の長寿・健康地域だ。という事はこのあぶらみそを食べると一時的とはいえ沖縄パワー全開で超健康優良児になれるに違いない。
しかし、そんな願いは箱から真空パックされた中身を出すと一気にしぼんでしまう。それはなぜかと言うと、あまりにもパッケージの写真と内容物が違うからだ。
写真にはオレンジががった赤色のあぶらみそが載っているのだが、実物はというと、どこをどうやったらこんなにも変色するのかと感じるぐらいに真っ黒。うげー、食欲減退率120％。
明らかに写真と実物が違うじゃないか、こうなったら沖縄県土産物協会に文句言ってやる。
まあ冗談はさておき、真空パックから出されたそれは、「ごはんですよ」
を固形化したような物体であった。一瞬、産業廃棄物の二次利用とかで汚泥に化学処理を施して固形燃料にする時の中間形態が脳裏に浮かんだが
みんなの食欲がさらに低下するので、あえて口にはしなかった。
そして、こいつは匂いも激烈で、海苔を三日三晩煮込みつづけてかの
ような悪臭を放ってくるという、なんとも攻撃的な食べ物である。
これはひょっとして、沖縄駐留の米軍が開発した食品兵器かもしれない。
かなり前置きが長くなったが、食べてみる事にする。
うん、酸っぱい。そして、果てしなくマズイ。咀嚼していくと、口の中
でボロボロと崩れてこれまた良い感じに気持ち悪い。しかも噛めば
噛むほど、酸っぱいマズさが口中に広がって、N村の戦意が下がってくる。
まあ、胃腸にボディブローのように効いてくるマズさではなく、純粋に
味がマズイ。
納豆と一緒で慣れれば、おいしく感じるのかもしれない。あぶらみそ
だけだと、酸っぱいので温かいご飯と一緒なら食べられる気もする。
さらに付け加えると、後味が悪い。しばらく、酸っぱさが口の中に残っていて、おぞましいものを触った時のような生理的気持ち悪さがある。
危険度:レベルC+