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| No.526 投稿者/となかいさん | 2004/03/07 |
手作りヨーグルト
| あれは丁度一昔前、まだ僕が高校生の頃でした。
ある月曜日の午後、学校の授業で「ヨーグルトを作ろう!!」という実習がありました。
天邪鬼の僕を煽るように、先生曰く「加熱殺菌は念入りにやれよ。
味は落ちるけど、100℃で3分間くらい沸騰させればいいからな。」
「どうせ作るなら、やっぱり美味しいヨーグルトでしょ」なんて、
僕はみんなが沸騰殺菌しているのを横目に、
教科書に書いてあった「60度で30分」の低温殺菌を行いました。
そして、各々殺菌された牛乳を紙コップへ移し、その中へヨーグルトを一欠けら入れ、
サランラップを被せ冷蔵庫へ入れました。
訪れた悪夢の次の月曜日。
冷蔵庫に置かれた自分の名前の書かれた紙コップを先生から渡され、
そこに入った半液体の物体をスプーンを使って口に運ぶ。
「甘くて美味しい!!」
すごく甘くて、牛乳の香りが残っていてとても美味しかったです。
周りの友達のヨーグルトはどれも甘くなく、ただのヨーグルト。
やっぱり低温殺菌は美味しいななんて思いながら食べていると、
残量が少なくなるに連れ、なぜか物凄い苦味を感じ始めました。
甘くて美味しい時点で気がつくべきでした。
製作過程で糖分などは入れていないのです。
僕は次の日から1週間、お茶を飲んでは牛乳状の液体を排出する日々を過ごしました。
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