投稿レポート960
投稿No.960  投稿者/すになみち  2006/01/15

白ワイン(蜘蛛エキス抽出) … 数年貯蔵?

私がまだ小学生だった頃の実話ネタ。

お正月中、新年のあいさつを兼ねて親戚のお家に集まり、
飲め食えの大宴会がスタート。
オヤジ軍団はビールや日本酒・焼酎で、当時まだ中学生以下だった
子供・いとこ軍団はソフトドリンクでそれぞれ乾杯。
奥様方軍団は「私たちはおしゃれにワインをいただきましょうね〜♪」
と、母が旅行先で買った国産白ワインを空け、暇を見ては飲んでました。

…オヤジ達や子供軍団への給仕がそこそこ片付き、やっと落ち着いて
一杯ありつけると、奥様たちは優雅なひとときを過ごしていました。
白ワインを瓶半分ぐらい飲み終えた、そのとき…

「あれ?瓶の中になにか入ってる…」
「ほんとだ、なんだか藁みたい」

「ちょっとラベルを剥がしてみるね」
と、おばちゃん軍団の会話が発生。ワイン瓶に貼り付けられたラベルを、
水分を含ませながら、私の母が慎重に剥がし始めました。
砕片に破れることなく、きれいにラベルを剥がし終えた母。
藁にしか見えない、その異物混入の正体を確かめようとした、叔母たち…。

「………!?」

おばちゃん軍団が一瞬にして凍り付いてしまいました。
しばらくして、我に返った母が「お、おとうさん、ちょっとこれ見て…」
と父をたたき起こそうとしましたが、他のオヤジらと共に酔っ払ってマグロ寝
してたので、目を覚ましません。
「おかん、どーしたー?」と、当然シラフの子供軍団が各母親のもとに
駆け寄ります。おばちゃん達を絶句させた、ワインの珍客を見せてもらいました。
瓶の底のほうに、大きめで足の長い蜘蛛がひっくり返って沈んでいました。
長い年月をかけてワインに浸かっていたのか、胴体以外は半透明に透き通り、正直
美しいと思いました。理科室で陳列しているアルコール標本とは比べ物になりません。

蜘蛛のワイン漬けが珍しくてはしゃぐ子供達とは対照的に、鬱になっていくおばちゃん達。
「どーしよう。半分以上も飲んじゃった…」
「マムシやサソリ漬焼酎があるくらいだし、身体にはいいはず…」
「白ワインだから見つけられたの。赤だったら、絶対分からなかったよ…」
と、引きつった苦笑いを浮かべながら、脈絡のない会話を繰り返していました。

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