ドンタコス通信
ドンタコス通信


ヤッホー、みんなお待ちかねのドンタコス通信の始まりだ。
今回はちょっと長いので頑張って読んでくれ。


買ってはいけない
「買ってはいけない」という本がありました。
食品や洗剤などの批判本で結構、思いっきり書いてくれて気持ちいいです。
食品ではN村がこれは危険だろうと感じていた物について書いてあって、
やっぱりそうなの、と思ってしまいました。
カップラーメンは食べ物ではなくて毒物だと書いてあるように読み取れます。
書いてある内容を全て信じるわけではないのですが、自分の知識の少なさ
と普通に生活していて得られる情報の少なさを痛感しました。


君が代
以前のドンタコス通信で君が代の別バージョンを作曲してみてらいいのでは
ないかというN村の独り言を紹介しましたが、それを実際にやろうとした人
がいたのです。
その人は忌野清志郎さんです。しかもパンクロック版「君が代」だそうです。
ううっ、聞きたいぞ!!
しかし、残念な事に幻の曲になってしまいそうです。レコーディングを開始
後にレコード会社の方から、圧力がかかったもようです。まあ、レコード会
社も企業なので、仕方ないだろうと思いますが、冒険して欲しかったです。
商業向けがダメなら、ネットで配信してくれないかなと思っています。
名前を出すとイザコザに巻き込まれる可能性が高いので、作曲者不明の他の
曲でいいからネットに流れて欲しいものです。


スイカ
8月のある日曜日、N村は暑さのあまりに自宅でぶっ倒れていた。なぜなら
N村の家にはエアコンが無い上に、窓を開けても風が全然入ってこないため、
肉体の活動を停止することで少しでも体温を下げようと無駄な努力をしてい
たのだ。
「う〜、あぢぃ、蒸し焼きになって死んでしまうぞ。」
N村は誰も聞いてくれる人がいないのを承知で愚痴をこぼした。
そのまま、何をするでもなく、貴重な日曜日が過ぎるはずであった。
しかし、だらけきったN村にカツを入れるかのように、玄関の呼び鈴が鳴っ
た。
どうやら、お客さんのようだ。う〜ん、誰だ、面倒だな、居留守でも使うか。
「N村さん、宅急便です。」
ん、なんだ、宅急便か。仕方ない、じゃあ出るか。
「はい、はい。」
N村は返事をしながら、ドアを開けた。大きめのダンボールを受け取って、
伝票にサインをすると、誰から荷物が届いたのか確かめた。
それは大分の某F原氏の実家からであった。N村は某F原氏の実家に自家製
のスイカが大量に余っているので、送ってもらうようにお願いしたのを思い
出した。
そうか、スイカが届くのをすっかり忘れていた。
ダンボールを開けてみると、小さめのスイカが3つ並んでいた。
さて、もらったはいいが、3つも食べきれないぞ。さてはて、どうしたもん
か。そうだ、スイカ割りだ。やぱっり、夏はスイカ割だよな。
そうと決まれば、人の集まりやすい平T宅へ集合だな。多摩川が近いから河
川敷でスイカ割りができるだろう。
その頃、某F原氏は一人自宅でワクワクしていた。実はN村に送ったスイカ
の内一つにワナが仕掛けられており、包丁を入れたり、割ったりして中身が
外気に触れると中に仕込まれた打ち上げ花火が点火して、その場で大爆発を
するのだった。
某F原氏はN村がワナに引っかかる様子を何度も想像して、楽しんでいた。
N村がスイカに包丁を入れると、なぜかジュという音がした。N村がなんだ、
これと動揺していると、シューという音が聞こえてくる。えっえっ、何?いっ
たい何が起こっているの。N村はますます焦る。
シューという音がしだいに高い音へと変わっていく。そして、一瞬、沈黙が
ありN村がほっとしたところで、ドッガーン!!
そんな想像をしていた某F原氏にもスイカ割りの電話がかかってきた。空想
で十分に楽しんだ某F原氏は、気持ち良く参加することにした。
N村はI野に頼んで車を出してもらい、3つあるうちの1つは自宅でゆっく
り食べるので、残り2つを持って平T宅へと向かっていた。
N村とI野がスイカを持って平T宅へ到着すると、すでに某F原氏を含むド
ンタコス教の信者が数名集まっていてN村達が到着したのは最後だった。待
ちくたびれたのか、もうアルコールが入っており、みんなご機嫌になってい
た。
じゃあ、早速スイカ割りをやろうということで、みんなで多摩川の河川敷へ
と繰り出した。
じゃんけんで、順番を決めて、一人ずつチャレンジするのだが、アルコール
が入った状態で目隠しをされて、その場でグルグルと回されるので、みんな
スイカを割るどころか、まともにスイカに向かって歩くことすら出来なかっ
た。周りの声による誘導が悪いのも原因の一つであった。
こうなると割る可能性が高いのはアルコールの入っていないN村とI野であっ
た。大方の予想通りにI野が、周りの声からうまく正しい情報を聞き分けて、
竹刀を一閃させてスイカを見事に割りました。
それを見て次の番であったN村も、よっしゃ行くぜと気合いを入れました。
周囲の声を頼りにスイカを目指したのですが、どうも、みんなで結託してN
村をスイカとは別の方向へ導いているようです。なぜかというと、バラバラ
な方向を言うはずの、みんなの声がほとんど一致しているのだ。
しかし、何かあると分かっていながらもそれにのってしまうのがN村です。
「そのまま、真っ直ぐ。」
声の通りにN村は進んでいきました。
「よし、もうちょっと。」
もう、ちょっとで何があるんだろう。土手で眠っている人の近くに竹刀を打
ち下ろさせようとしているのか。スイカを足で踏ませようとしているのか。
次の瞬間に起こる事をドキドキしながら考えていました。
すると、突然、右足から地面の感覚がなくなりました。えっ、何これ、何が
起こったんだ。世界がぐるりと回転したかと思うと、バッシャーンと豪快な
音を立ててN村は多摩川に落ちていました。
N村を含めてみんな大爆笑です。
N村もまさか、川に落ちるとは想像していませんでした。
笑いの渦が一段落したら、スイカ割りが再開しました。でも、みんな、N村
の多摩川ダイブで十分過ぎるほど楽しんだので、スイカ割りはさっさと終わ
らせようと、スイカへ向かうように指示を出しました。
某F原氏は目隠しをされて、周りの声に従ってスイカへ向けて歩いていまし
た。N村に多摩川ダイブのお返しをくらうのではないかと、ビクビクしてい
た。
N村なら絶対に倍にしてやり返すだろうからな、気を付けておかないと。実
は今聞こえているみんなの声はカセットテープに録音したもので、目隠しを
はずすとみんなは帰っていたなんてことはないよな。
「あと半歩前進して、そこだ!!」
某F原氏の不安を打ち消すように、声が聞こえてきた。
声の指示通りに竹刀を地面に向けて打ち下ろした。
打ち下ろしながら、N村に送ったはずのスイカの事を思い出した。N村に花
火入りスイカを送った。そして、N村がスイカを持ってきた。さらに、すで
に1個は割れている。とすると残りは5割の確立で花火スイカ。
なにかやばそうな予感がしたので頭の中で今の考えを落ち着いて考えなおそ
うとしたのだが、某F原氏の腕はすでに振り下ろされており、両手には竹刀
を通してスイカを叩いた感触が伝わっていた。
恐る恐る目隠しをはずすと、足元にはヒビが入って中の赤い実が出ているス
イカが転がっていた。
ふぅ、助かったんだ。じゃあ、残りは多分まだN村の家にあるんだろう。
と一安心した時、「ボシュ」という音が足元から聞こえてきた。
えっ、ボシュ?
この音ってまさか、いや、まさか、そんなはずはないよな、花火スイカはN
村の家にあるはずだ。
そんな某F原氏の儚い願望を打ち砕くように「シュシュシュシュシュ」とい
う音が聞こえてきてスイカが周囲に火花を散らしながら、ゆっくりと回転し
始めた。
げげっ、やばい、爆発する。身の危険を感じた某F原氏は、踵を返してスイ
カから逃げ出した。
その様子をやや離れた場所から見ていたN村達はいったい何が起きているの
か、さっぱり分からなかった、というよりは目の前で起こっている事が信じ
られなかった。
スイカがくるくると回転しだしたかと思うと、某F原氏がいきなりスイカか
ら逃げるように駆け出していった。しかも、その後を追いかけるようにスイ
カが回転しながらついて行くのだ。良く見るとスイカからは火花が出ていて、
まるで巨大なネズミ花火のようであった。
某F原氏はもう、十分に離れたかと思って振り向いてみると、なんとスイカ
が回転しながら追いかけてきていた。右に曲がっても、左に曲がっても追い
かけてくる。
すっかりパニックに陥った某F原氏は、逃げながらも持っていた竹刀を再び
スイカに打ち下ろした。今度は竹刀はスイカに深々と刺さり、火花を散らす
のもやめてしまった。
どうにか、爆発せずにすんだな、助かったぞ。
N村達の目からも竹刀の刺さったスイカの動きが止まったのが分かった。
あれはいったいなんだったんだろう。それぞれが疑問を口に出せないまま、
誰かが口を開くのを待っていると、スイカの方から「バシュ!!」という音
がして、スイカが天に向かって飛んでいった。竹刀と竹刀を握ったままの某
F原氏を連れて。
スイカと竹刀と某F原氏は、グングン空を昇っていきN村達からは、小さな
点にしか見えなくなったところで、パーンと爆発しました。
こうして、某F原氏はお星様になったのです。
その日の夕方のニュースで、空からスイカの皮が降ってくる珍ニュースが紹
介されました。


いやー、やっぱり某F原氏をネタにした話しは面白いわ。
こんだけ書くと、そのうち某F原氏から反撃がくるかだろうと思ってワクワ
クしています。
では、また次回をお楽しみに。


ドンタコス通信990810号
ドンタコス通信990826号
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