『爆痛みか物語』
第27爆章

不安の中
思い出レベル
★★★☆☆

白衣の天使。
入院患者が恋焦がれるのも納得だ。
おっかさん看護婦の対応にジーンとしていた。
仕事とは言え、不安と苦しさの中で藁をもすがりたい時に、
当たり前のように優しく世話をしてくれるのだから…

ふっと、別れた旦那の事を思い出していた。
仕事中、
不慮の事故で職人の命とも言える指はあっちを向いたままになった。
リハビリの先生とデキちゃって…
女ができた事を怪我のせいにして、みかと息子から離れて行った。
プライド高く、生活力のあったみかは負け惜しみで…

こんな弱い男


くれてやるさ


別居の後、自分が落ち込む事から回避したくて決意した離婚。
おしどり夫婦で有名だったのに…
苦しい時に支え合うのが夫婦なのに…
くやしい気持ちは強者の魂。
弱者の気持ちをみかはこれから半年がかりで、
しっかり勉強する事になっていく。
大きな病気もした事なく、入院など出産でしかしてなかった。

鎮痛剤も効かない痛み。
原因がわからないまま、時間は過ぎ、外来の時間が終わったのだろう。
処置室には人がいなくなっていた。

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