激痛病棟
(体験談)


第20話 入院5日目

5/10
入院5日目
朝ごはんも食べ体拭きも終わったところで、毎日恒例な手術跡消毒。
今日は「半ばっこ」の日らしい。

最近の医療現場は進んでいて、昔みたく切った所の縫い目はないのです。
つまり、開腹した場合、腹壁とか肉のなかで溶ける糸で縫って、
表面は「ばっこ」というホッチキスの針みたいなもので、
表面が開かないように止めてます。
うちに付いていたばっこは長さが1.5×0.7cm程の物。
ばっことばっこの間隔は1cmくらい。
昔は抜糸だったものが、今はばっこを抜くというのに変わって、
手術後5日くらいに半分抜いて(半ばっこ、というらしい)、
残り半分全部を1週間後に抜く(全ばっこ、というらしい)そうです。
抜く時、すこぉしちくっとする程度で、むしろ痒い感覚でした。
まぁ、、、お腹から針抜いてるのを想像したら痛くてたまりませんけどね。
実際ばっこの先にはほんのり血液がついてたのはチェック済み。

ちなみに、毎日手術痕を消毒しにきてたんで、始めて見せてもらった時はさすがに引きました。
お腹の切った所に等間隔で並んでいる、うちの肉にしっかりと刺さってるホッチキスの針という、
ホラー映画バリな痛い光景があったわけで・・・(涙)
うつ伏せで寝なくて良かったと思った瞬間です。

うちの場合、切った長さが12cm程あるので、強度を出す為お腹の中で何ケ所か溶けない糸で縫ったと、
昨日C医師から説明があったのです。
(カテーテル抜いた後何度か歩いてたので、何かあったらまずいって事で言われたのかも)
さて問題。
お腹のお肉と解けない手術糸、どっちが強いでしょう?
答えは簡単。

糸の方が強いんです(きっぱり)

つまり、まだ肉同士がくっついてないのに、
無理に腹筋を使う等お腹に負担がかかる事をした場合、
肉が糸で切れてしまうっちゅう恐ろしい事が、
お腹の中で繰り広げられるわけで・・・(汗)
さすがにこれ聞いた時は「大人しくしないと」って思いました。

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