激痛病棟
(体験談)

連載レポート04
投稿者:匿名希望
02/06/13
○単なる診察編3

医「うーん。そんなに痛いかなー。さっきは仰向けになれたでしょ?
その状態に戻るだけなんだよ」
さっきと今とは違うのです。
いまはもう、激痛直前「予感」モードで、
私の身体はがんじがらめにされているというのに。

「だ、だめです。すみません、ここから動けません」

医「いや、だから動かないでいいから、腰だけ下ろして」

私「い、そっ、それができなっ、いっ、・・・せんせい、
だんだん気分が悪く・・・」


ベッドの上で両手で身体をささえ、
腰を浮かせたまま、
1ミリも動くことができない自分。
それは、リングのマットの上で海老固めを避けたいために、
腰を浮かせている敗戦間近のレスラーそのもの。
違いは、持たれている足が片足か、両足かの違いだけです。
私のギブまで、あと数秒。
身体をささえる腕がぷるぷる震えてきました。
その後。
・・・汗だくのまま、私は処置室に移されました。
これでは先が思いやられます。
でもレベルはB。
神経根ブロックを避けたいあまり演技する自分にごほうび。

でもその演技は無駄だったのでした。


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