もうひとつの
激痛物語
第36話


◎鍼灸師

この鍼灸師は、私より2つ年上で、元製氷士といって氷を作る会社に勤めていたそうです。
ご存知のように、氷を創るときは、アンモニアを使います。
彼が21歳のとき、そのアンモニアの爆発事故に会い、両眼を失明したそうです。
それから苦労して鍼灸師となり金針、銀針を使って治療をしていました。
ここで余談ですが、私の元の会社で別の課の後輩が、20数年前の話ですが
車の免許取立てで、夜の10時頃に飲酒運転をして国道左側に駐車していた
トラックに突っ込み両眼を失明しいろいろ苦労した末、師事した先生が
この鍼灸師だったことが後日判明しました。
何らかの縁が有ったようです。
治療は、先ず、両手首の脈を診ます。
それから両手首に、金針、銀針を打ちます。
暫くして又両手首の脈を診ます。
この脈を診るのがポイントのようです。

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