もうひとつの
激痛物語
第13話


◎腹這い

当時の手術は、腹這いになっての下半身麻酔でした。
(現在は全身麻酔が一般的です。)
約一週間前からカマボコ型の台に腹這いになって、
2~3時間の手術に耐えられる練習をしました。
サボってばかりいて、手術時に大変苦労をしました。
当時、この地方は、炭鉱と漁業が盛んでした。
その関係で炭鉱夫、漁船員の特に、
若い人達の腰痛患者が多数入院していました。
石炭を運ぶとき、網を揚げるとき、ベテランは体が出来ているので
大丈夫なのでしょうが、とにかく若い人が多くいました。
一ケ月に7~8人私と同じ手術をしたように記憶しています。
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