『爆痛みか物語』
第50爆章

やさしさ
激痛レベル
★★☆☆☆

今日は、接待の日…
くやしいなぁ〜
昨日に比べたら、天と地の差ほど、痛いのはぼやけていた。
それでも、激痛と言える痛みではあった。
ちょっと仕事の事など考えながら、ぽけたんとしていたら、
看護婦じゃなくヘルパーさんらしき人がやって来た。


「みかさん、外来で今から診察しますからね〜」


車いすに乗せられ、外来まで連れてってもらった。
昨日は痛くて、回りを見る余裕などなかった。
みかの病室のある南館から本館まで、迷路のように長い道のり〜
途中、外気が入り寒い通路では、バスタオルをかけてくれて通った。
外来診察室に着いた。
やさしくしてもらう度、ありがとうの気持ちがあふれだす。

「ここで呼ばれるまで、待っててね。

痛くない?

座ってられる?」

はい。

「終わったら迎えに来るからね〜」

ありがとう…

人のやさしさをこれほどかみしめられるのも、病気になんなきゃわかんなかった。
悪い事ばっかじゃないさ♪
泌尿器科の待合は、中年より上の男の人ばかりだった。
ふたつの診察室があり、片方に今日の担当医は“きむりん"と書いてあった。

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