『爆痛みか物語』
第69爆章


きしょいレベル
★★★★★

どれだけ海にいたのやら…。
季節は夏。
暑いので車の窓を開けていた。
いろんな事を考えた。
もしも、このまま歩けなかったら…
トーイを育てていけるのかしら…
迷惑ばかりかけるなら生きてる価値はないよな…
車いすの生活だとしたら、どんな仕事ができるんだろう。
思いっきり泣いてみた。
泣きやんで、無の境地のように、暗くなってく空をただみつめてた。
そうすると、少しずつ落ち着いてきて、自分が戻ってきた。
病院へ行けば入院だよな…
トーイは一人で大丈夫だろうか…
でもトーイにはみかしかいない。
こんな弱気でどうする。
ぼんやりしながらも、少しずつ前向きになっていたら………

ぶぅ〜ん

ぶぅ〜ん

ぶぅ〜ん

夏…
夜…
窓を開けてる車の中…

虫だぁぁぁぁ!!!

みかは虫が大の苦手。

ぎゃぁぁぁぁぁ!!!

こんなとこで感傷にひたってる場合じゃないぞ〜
虫の襲撃により、我に返って慌てて運転席に移った。
激痛なりにも今出せる最速スピードで歩いた。
虫いやだぁ〜
早く家帰りた〜い!!!
虫が嫌いなお陰で、道を踏み外さずに済んだみかだった。

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