『爆痛みか物語』
第59爆章

タワケ
悲痛レベル
★★★★★

この歳になれば、自分の欠点は理解できている。
がむしゃらになって、自分が取り組むと決めた事は究めていたい。
うさぎと亀なら、こつこつと進む亀ではなく、一気に駆け抜けるうさぎタイプ。
ゴールへの道のりで壁にぶつかると、嫌になって投げ出してしまう。
究められないものは、や〜めっぴ!としてしまうのだ。
わがままな奴である…
そんなみかでも、唯一投げ出す事をしなかったのはママっていう事。
子供を育てるなんてのは当たり前の事で義務である。
でも、それがピンチになってしまったわけだ!
いつ治るか見当もつかない。
収入源は、みかのサラリーだけなのだから、それが途絶えたら…
不安でどうしようもなかった。
だからといって、誰にも頼る事ができない。
トーイのママだけは、何が何でも続けたい。
しかも、子供に苦労をかけたくないわけだ。
動けなくなり始めて、ずっと気にしていた。
プラスの要因は眠れない事にもあったんだろう。
弱音を吐き出したら、逃げ出したくなる自分の性格。
かなり無理して笑っていた。
泣きたい気持ちを堪えていた。
ここまできても、まだ必死に全てを完璧にしようなどと
タワケた事を考えるみかは卑屈になっていった。

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