激痛ヘルニア物語
第163話

昼下がりの出来事
(はずかし度レベルB)

それは、ある休日の昼下がりの出来事でした。
私が入院している病室は、大部屋でした。
その大部屋におこりうる出来事なのです。
休日、それは、見舞客の多い日です。
寝たきりの私は、当然の事ながらお小水(おしっこ)はベットで行う事になります。
トイレになんて行けません。
お昼になり、面会時間となったので、面会者が続々とやって来るのですが
私の隣に、入院していた患者の彼女がやってきました。
普通なら気にもとめないのですが、寝たきりなんですよ、私は。

そう、突然尿意がやって来てしまったのです。
昼間からカーテンを閉める行為
それは、お小水をする合図にもなります。
が、そこは、すぐ隣に女の子がいるんです。
はずかしいじゃないですか。

我慢をしました。

最初は早く、喫煙所にでも場所を変えないのかな〜と、軽い気持で思っていたのです。
が。
そのカップルはいきなり、TVゲームを始めてしまったのです。
げ!?
そのゲームは

RPG

ちょっとやそっとでは、終わらないぞ、そんなゲーム。
それでも、どっかで終わるだろうと思っていたのですが、やはりRPG

終わらない・・・

我慢の限界に達した私は、そろりとカーテンを閉め始めました。
普通ならここで、気を利かせて、席をはずしてくれると思うのですが
そこはそこ、ゲームに熱中していらっしゃる。
気づいてくれません。
これ以上我慢も出来るはずもなく

ジョロジョロ


音が病室に、響き渡り
はずかしい思いをしながら、お小水をしました。
寝たきりの患者のいる病室で、起こる出来事でした。
見舞いに行かれるみなさん時は、周りの患者の状況を把握しましょうね!

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