ドンタコス通信
ドンタコス通信


先週はとある事情でドンタコス通信が配信できませんでした。
その理由は次回のドンタコス通信で明らかにされる予定です。
では、ちょいと遅れたドンタコス通信をお楽しみ下さい。


なし
朝、電車の窓から外を見るとナシと思われる実のなっている木を発見した。
すると、N村の頭の中で変な映像が流れ始めた。
夜の闇に紛れるようにN村は黒装束に身を包み、顔は目出し帽で隠してナシ
園に忍び込んだ。
「へっへっへ、ちょうどいい具合に熟してやがる。俺様が食べてやるから、
ありがたく頂戴されな。」
なぜか、ちんけなナシ泥棒の役になっているN村は、木からナシをむしり取
り始めた。
N村は次々に、背中にしょった竹籠の中にナシを入れていった。
その時、突然ナシ園のあちらこちらから、サーチライトが出てきて四方から
N村に光を浴びせ掛けた。
N村は不意の光に目がくらみ、両手を顔の前にかざした。
「はっはっは、今宵こそは観念しろドンタコスN村。貴様は完全に囲まれた。
もう逃げ場はないぞ。」
声のする方向を見ると、なぜか丸太で高さ10メートルはあるやぐらが組ん
であり、その上に赤・青・黄、さまざまな色のスポットライトに照らされた
某F原氏が立っていた。
さらに、黒子が二人、その後ろから紙ふぶきを散らしている。
自己満足に浸っている某F原氏は、どうでもいいとして、どうやら本当に囲
まれているようだ。
さあて、この包囲網をどうやって突破したものかとN村は思案していた。
「天下一の大泥棒、ドンタコスN村をこの某F原氏が召し捕ったり〜。」
やぐらの上では、某F原氏が縄でぐるぐる巻きにされたドンタコスN村の等
身大人形を片足で踏みつけて、歌舞伎役者よろしく、ミエをきっていた。
一瞬の間をおいて、N村の周りから割れんばかりの拍手が鳴り響いてきた。
そして、ここぞとばかりにN村に向かっていたサーチライトもやぐらを中心
にして、大きな弧を描き始めた。
注目を一身に集めた某F原氏のキリッとした表情はほとんど変わっていなかっ
たが、口元は微妙に微笑んでいた。
N村はチャーンスとばかりに、走り出した。しかし、N村その動きに気付い
たものは誰もおらず、なぜか場違いな「アンコール!アンコール!!」の大
合唱が始まっていた。
N村がやぐらの真下を走り抜けた時に、ちょいと上を見ると、なぜか某F原
氏と目があってしまい、咄嗟に微笑んでウインクをした。すると、某F原氏
もウインクを返してきた。
某F原氏は世界は自分のものになったようで、とても気分が良かった。何か
大事な用事があったはずだが、こんだけ気分がいいのだからきっと用事も済
んだのだろうと思っていた。そこへ、一人の男がやぐらの下を走りながら、
チラとこちらを見てウインクしてきたので、ウインクを返してやった。あの
男も自分のファンかな、などと思った瞬間、
某F原氏の周りで時間が固まってしまった。
そのまま時間が過ぎること、2秒、3秒、4秒。まもなく5秒になろうかと
いう、その時、時間が正常に動き出した。
「しまった〜。逃げられた!!追え追え、追いかけろ〜!!
何をやっておるか、さっさと追わんかっ!追わんと給料減らすぞ!!」
給料が減る、その言葉を聞いた部下達は、魔法が解けたかのように一瞬で正
気に戻り一斉にドンタコスN村の逃げた方向、つまり、やぐらの方向に走り
出した。
人波に押されたやぐらは、あっけなく傾き、やがてはズーンという地響きと
共に横倒しになってしまい、その周りには土ぼこりがもうもうと漂っていた。
こうしてドンタコスN村は、またしてもまんまと逃げ切ったのだ。
って、俺はいったいナシの木から何を連想しているのだろう。いいや、駅に
着いたから忘れよう。


五目ラーメン
久々に市ヶ谷で五目ラーメンを食べました。ここの五目ラーメンは五目あん
かけがのっていて結構好きだったのですが、いつの間にかメニューからなく
なっていたのです。
しかし、その日は定番メニュー以外の特別メニューコーナーに五目ラーメン
が復活していました。あの日の五目ラーメンではない可能性もあるのですが、
注文せずにはいられませんでした。
しかし、でききたのはあんかけではなくて、豚肉のたくさん入った具がのっ
ているだけでした。
ちょっと残念に思いながらも食べてみると、それは五目ラーメンなどという
代物ですらなくて、豚キムチラーメンでした。
なんだか、スープに赤い色がついているなとは思っていたのですが、豚キム
チであったとは一本取られました。人にあんかけ五目と期待させておきなが
ら、あんかけではなくてただの五目と思わせておく、しかし、裏をかいて豚
キムチでくるとは、さすがは市ヶ谷あなどれません。
今思ったのですが、あれはメニューの書き間違えではなかったのであろうか。
いや、そんなわけはないよな。


陰陽師
陰陽師と書いておんみょうじと読む。何かというと、作家・夢枕獏さんの書
いている作品のタイトルです。
この陰陽師がなんと、朝日新聞の夕刊で連載されていたのだ。前に新聞に連
載が始まるような事が書いてあったので、まだかまだかと思いながら朝刊は
チェックしていたのだが、まさか夕刊で連載しているとは思いませんでした。
というわけで、今から1ヶ月分ぐらいの新聞を掘り返して最初から読みたい
と思います。


今回のドンタコス通信はこれで、おしまいです。
守Yさん、例の話は次回にお送りします。というかまだ途中までしか書いて
ません。
では、また。


ドンタコス通信990507号
ドンタコス通信990527号
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