『爆痛みか物語』
第82爆章
暗い病室
激痛レベル
★★★★★
病院の玄関にちかちゃんは車を停めてくれた。
「荷物は私が持って行くから、先に行ってて!」
誰かが居てくれる事がありがたいと本当に思った。
入院の受付をしてると、ちかちゃんが荷物を持って来てくれた。
「入院受付しましたので、整形外科の受付へ行って下さい。」
ゆっくりと痛みを堪えて歩く。
手にはいつものようにタオルハンカチを握り締めて、脂汗と冷や汗をふきながら。
「ゆっくりでいいから。」
ちかちゃんに重い荷物を持たせてるので、早く歩こうとしてんのがわかったらしく、
ちかちゃんは歩く早さを遅くしてくれた。
やっとの思いで整形外科の受付へ。
「病棟の看護婦が迎えに来ますから、お待ち下さい。」
(まだ、当時は看護師という呼び方はせず、看護婦と呼んでた。)
5分ほどして、病棟の看護師さんが来た。
「みかさんですね?」
はい。
「病室へ今から行きます。入院の必需品は揃ってますね?」
はい。
「歩けますか?」
いいえ。
「じゃぁ、車椅子持ってきますから。」
車椅子に乗り、病室へ向かった。
整形外科は2階。
新館で明るい病棟だ。
「みかさんの部屋はココです。」
案内されたのは日当たりの悪い暗い病室だった。
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