激痛病棟
(体験談)


第13話 総回診

激痛レベル B
苦手なもの・・・毎週水曜日の総回診。
なぜかいつも緊張するのです。
院長先生の口癖なのか、いつも言われるのが
「あの時は(救急車で運ばれたとき)本当にあぶなかったんだよ。
 T先生には、感謝しないとね。」
そう言われる度に、T先生と目を合わせてお互い苦笑い。
後でいつもT先生「気にしないでね。」って言ってくれます。
ほんと、先生ありがとね。私って、恵まれてる。
それから、私の病室は一番最後なので先生方は意外と長めにいます。
若手の先生は、T先生も含め座談会のような感じがベッドの周りで始まるのです。
私のボルタレン使用の話になったときのことです。
T「胃のほうが心配だから、一度胃カメラやろうか?」
ゆかっち「ぜったいいやだ。」
他の先生A「この間、僕もやったけどだいじょうぶだから」
ゆかっち「絶対はくからいや。」
B「T先生が、ものすごく心配してるんだから、やったほうがいいって。」
ゆかっち「私、人より胃はじょうぶだから」
T「すっごいじょうずな先生の予約をムリしてでもとって上げるから。」
B「その先生なかなか予約も取れないんだよ。よかったね。」
先生たちの結束に負けてしまい、胃カメラをすることになったのです。

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