激痛病棟
(体験談)

ほみの激痛物語 第12話
○グリグリトゲ抜き

次の日そーっとバンドエイドをはがすと…
トゲが〜なくなるわけもなく痛みがひくわけもなく。
トゲ抜き再チャレンジする気力もないので病院へ行く。

「茄子のトゲがささったんです」

男性の医者に説明しながらココって教えても…

「えっ?茄子〜?どれ〜?この黒いの?」

茄子のトゲがささるとは思ってなかったらしい。←やっぱお坊ちゃま?
そこへ登場した器具が
「先がほっそ〜いピンセット」
先が針みたいに細い。
それであたしの指をつまみながらほじくるという作業が。

数分やってもビクともしないトゲ。

先生も段々あせり始め

痛みに顔がゆがむあたしに

「麻酔する?」
「でも、注射針刺すのも痛いけどどうする?」
「うっ…(悩むあたし)」
「じゃ、このままでいくからガマンしてね〜」
グリグリとほじくりもう限界に達しそうな時
黒いものがとれたのを確認できたあたしは

「もうやめて下さい」

と言ったんだけど
「えっ?どれ?わからないよ」
とか言いつつほじるのをやめない先生。

「もう取れたからやめて下さいよ〜」

泣きが入る。
「いいの?まぁいいならやめるけど」
看護婦さんが化膿止めの薬をつけてくれている脇で
「茄子のトゲって痛いかなぁ。
人間の体は異物を排除するから無理に取らなくても自然に取れると思うけど」
と言う。
痛さから開放されぐったりしているあたしを見て看護婦さん
「あら、先生。茄子のトゲは痛いのよ!」←さすがおばさん看護婦。
そう言いつつ指にバンドエイドを巻いてくれた。
何かが違うって気分だけど…
痛さから開放されヤレヤレって気分で病院を後にしました。

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