激痛病棟
(体験談)

ほみの激痛物語 第05話
○先生も食いたくない夫婦ゲンカ2

何とか撮影を終え診察室に戻り、一応神妙な顔して…
と心の準備をする間もなくレントゲンを見た先生…

あぁぁぁぁって顔。←(何納得してんだよ)

そして静かに一言。
「折れてるね。ココ。」
「…そ…そうですか…(予想外)」
ちょっとびびるあたし。

あたしは何だかわからない理由でけんかし骨折した大バカ者。

と言う言葉が頭の中をクルクルし始め…
先生はただ無言で処置の指示を出してカルテを閉じてしまいました。
「処置って言っても…」
どうするのかあまり考えられない上に、痛くないんだからすぐ開放されるさっ!
と思ったら、変な金具とペンチを出しイキナリ加工をするじゃない。
先生はあたしの指の長さを測ったりしながらあらよって感じで作りあげた。
再度サイズを合わせてみてもうまくできたらしく満足そうに看護婦に渡した。
いざ、それをつける処置になりじーっと見ていると
地味な指に反してどんどん派手に包帯を巻かれ、いかにも

「全治1か月」

という感じにできあがり!
さらに困った事に利き手だった為、何にもできないとあせったあたしは
家へ帰るとクルクル…クルぅ〜と包帯をはずし……
そんな事も忘れた頃診察をうけると文句を言われ
カルテをじー-っと見つめる先生は薄ら笑い…。
全治1か月の事など忘れ、治療を放棄したせいか今でもときどき痛みます。
でも先生のあの言葉は忘れられません。

「平気平気
この折れた痕は残らないし折れたって分からないから!」


って先生、
骨を生で見る事はないし亡くなった後でも誰も分からないと思うのに
誰が見ると思っての発言だったのだろうか?
この言葉の行方を考えると…未だに???

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