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○尿管





何とか歩けるようになったので、ナースコールを押しました。


看護婦さんが来たので





「これ(尿管)外して下さい。」





と一言。


「本当にもう歩けるの?」


と聞かれたので、歩行器につかまって 歩きました。


本当は足に力入ってなくて怖くて必死だったけど


何てことないフリしました。





「ほら、歩けるでしょ?」





「じゃ、外そうね。」


ベッドに座りました。


尿管入れる時は麻酔効いてたからわからなかったけど


抜く時はくないのかな...と不安になりました。


「抜くのいですか?」


と恐る恐る聞くと


「あっという間よ。」





「本当に?





「ほら、あっという間。」


あ、もう抜けてる。


ちょっといけど、今までのみに比べたら楽勝でした。


「ご飯も始まるからね。」


と言われ、段々人間に戻っていく嬉しさがこみ上げてきました。


喜んだのもつかの間


ご飯というご飯はなかったのでほとんど口にできませんでした。


友達がお見舞いに来てくれた時に


「痩せた...っていうよりやつれたね」


と言われ納得。


病院食は人間の食べ物じゃないですね。


一度歩けるようになってから、暇さえあれば...


というか常に暇なので病院中を歩き回っていました。


一日も早く普通に歩けるようになりたい、ただそれだけでした。


左足の痺れは相変わらずでしたが、そのうち消えると信じていました。





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