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○術後3日目





術後3日目。


先生と看護婦さんが回診に来ました。


「今日からコルセットつけるから起き上がれるからね。」


こんな状態で本当に起き上がれるんだろうか...と不安でした。


看護婦さん2人に体を横向きにされ、コルセットがつけられました。


その後看護婦さんが氷を持ってきてくれて、口に入れてくれました。





冷たい氷があんなに美味しかったなんて





感激しました。





「今日から少しずつ食べていいからね。」


食欲はなかったけれど、とにかく水分が欲しかった。


起き上がれると聞いて、看護婦さんにお願いしたことは


「...尿管外して下さい...。」


看護婦さんは


「ちゃんと歩けるようになったらね。」


と言いました。


そんなのすぐじゃん





と思ったのですが、甘かった。





まずはベッドを30度、45度、90度と段々に起こして


ずっと寝たきりだった体を慣れさせました。





この動作に3時間かけました。





それから両腕を使って体の向きを変え


母に手伝ってもらいながらゆっくり立ち上がりました。


足に力が入らない。まるで生まれたての小鹿のよう...。


膝が笑い、すぐベッドに座りこみました。


特に左足が言うこときかない。





感覚がないんです。





幼少の頃から水泳をしていたし


高校生の時は陸上部だったので体力にはかなり自信があったのですが


その自信はどこかへ飛んでいってしまいました。


あたし元気に歩けるようになるんだろうか...?


母も不安そうでした。


左足を優しくマッサージしてくれました。


よし、また立ち上がろう。


.....立っていても、自分の足で立っている感じがしませんでした。





一歩踏み出すのが怖かった。





時間をかけてどうにか一、二歩進めるようになったので、歩行器につかまりました。


上半身を歩行器に預けるように体重をかけて


足を引きずるようにするとなんとか前に進めました。


ナースコールして、すぐに尿管を外してもらいました。


またひとつ楽になれました。





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