『爆痛みか物語』
第94爆章

デビュー
初々しさレベル
★★★★★

みかはスモーカーである。
食事が済むと煙草が吸いたくなる。
病院の中で吸える場所は限られている。
整形外科の入院患者は痛いのはあっても、

みんな元気だ。

喫煙者はフロアにある喫煙所にたむろって、
会話をしながら喫煙している。
だんぜん男性が多い。
入院患者を見渡しても女で若い人はほとんどいなかった。
なんとなく、その喫煙の集いに入り辛くて、
みかは病院の玄関まで車椅子で行き
煙草を吸っていた。
マブだち美希もスモーカー。
美希が来てくれた時に二人で喫煙所デビューしてみた。
誰もいなかったから〜
ここでは人見知りする奥手なみかを演出していた。
そんなみか達の姿を見た人がいたらしい。
食後にみかが喫煙所を 通り過ぎてエレベーターを待ってる時のこと…
おじちゃんが話しかけてきた。

「彼女〜」

ナンパ???

なわけはない。
「煙草吸うなら、ここで吸えばいいよ〜」
その日から、みかの指定席ができたのは
言うまでもない…
すっかり、病院でアイドルとならせていただきんぐ。
老けたアイドルが喫煙所デビューしたのであった。

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