激痛ヘルニア物語
第178話

コルセット 目が回る
(激痛度レベルC-)


なんだ!?

どうした!?

気分が悪いぞ・・・



ベットで初めて起きあがった時の現象とほぼ同じ感覚だった
違いはベット上ではまだ背中に支えがあり、不安定な状況ではなかった。
今回は、その時とは状況がまるで違う。
背中への支えが何も無いのだ。

き、気分が悪い・・・

いやでも、鉄の棒を握っている手に力が入りまくる。
今にも、倒れそうな気分になってきた。
我慢ができそうに無い。

先生。気分が悪くて、限界に近いんですけど・・・

「はっし〜さん、あと少しだから、もうちょっと頑張って!」
先生の言うことも分かるが、正直辛かった。
先生!や、やばいんですけど・・・
なんだか、どんどん目が回ってくるような感覚
まだ十分に血液が脳まで届いているように見えなかった。
徐々に、手の力が抜けて行くのが分かった。

立っている事が、耐えられそうになかった。

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