激痛ヘルニア物語
第172話


(激痛度レベルなし)

夢を見た。
じいちゃんの夢だった。
激痛でうとうとしている夢の中、病室にじいちゃんがやって来た。

はっし〜の体の事を心配しているかのように話かけてきた。
「痛みはどうだい?」
痛くて辛い、もういやだ。
「そうかい、もうちょっと我慢すればきっと良くなるから、我慢するんだよ」
うん。
痛いけど、痛みに耐えるしか無いんだね
「頑張って治すんだよ」
うん。
「じいちゃん、もう行かなきゃならないから」
うん。
「頑張るんだよ」
うん。

気づいた時には、じいちゃんの姿が無くなっていた。

久しぶりに会ったじいちゃんは、懐かしかった。
夢の中であっても自分の体を心配してくれた事がうれしかった。

戀戻る黎次