激痛ヘルニア物語
第17話
点滴バケツ事件
その日私は点滴による恐怖の体験をしました。
朝起きると毎日行っている点滴の時間がやってきました。
その時の点滴の担当看護婦は古株で
患者仲間からは恐れられている看護婦でした。
普通点滴をする時は
点滴の管の中に溜まっている空気を抜いてから針を刺すのですが
何故かその時は空気を抜かずにいきなり針を刺したのです。
えっ!
なに?
なんで?
空気が入ってきても良いの??
徐々に空気の層が降りてきます。
そこは点滴です。
ゆっくりと
空気が血管に向かって降りてきます。
私は恐怖を感じました。
たまらずナースコールで看護婦を呼び空気が血管の中に入りそうな事を告げると
古株の看護婦が一言
「バケツいっぱいの空気が入っても
死にはしないよ!」
と告げられそのまま空気は血管の中に入っていきました。
血管の中に空気が入っても問題がないのか?
未だに私には信じられない出来事でした。
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