激痛ヘルニア物語
第140話

見えない食事
(遮へい度レベル見えないっす)

術後、初めて食事の許可がおりました。
術後の食事はたぶん昼からだったと思います。
すんません、いつから食事をとったのか、記憶の彼方です。
なんせ、術後は痛みに耐えるのが精一杯でしたので・・・
食事は看護婦が運んで来ました。
「はっし〜さん、食事ですよ〜、自分で食べれますよね」
は、はい、たぶん。
食事は、お腹の上に置いていかれました。
しかし・・・
どないして食え言うんじゃ!!

まず、どんな食い物なおのか、食事の姿がまったく見えません。
覗きこもうにも、痛みで首がまったく動かないからです。
根性決めて、覗こうとすると、背中に激痛が・・・
うーーーーーーん。



仕方がないので、手の届く範囲に置いてあった鏡を手に取り
食事の内容を確認します。
食事の内容は、胃にやさしいお粥でした。
食事を確認すると、近くに置いておいたスプーンを取り出しました。
鏡で食事の姿を映しながら、スプーンでお粥をすくい、口までスプーンを運ぶのですが
一歩間違えば、お粥をベットにぶちまけます。
結構緊張しながらの、食事となってしまいました。
お粥以外にもおかずがあったのですが、食欲が無く食べたのは結局お粥だけでした。

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