激痛ヘルニア物語
第14話

耐えて耐える
(激痛度レベルA+)

ふと気づくと、意識がもうろうとしている自分がいる。
この痛みから解放される日はやってくるのだろうか。
今日も痛み止めの点滴をうつ。
もう腕は点滴の針を刺す場所がなくなりつつある。
腕に刺すところがなくなると
今度は手首や手の甲に刺される事がある。
普段なら痛いがそんな痛みなどもうどうでも良くなっていた。
足の痛みと戦っていた。
一日が長く感じる。
寝ている間だけが安らげる。
でも昼は寝られない理由がある。
昼間寝てしまうと、夜が辛いのである。
夜寝られなくなると朝が来るのが本当に長い
話相手もいないので痛さを耐えるだけとなってしまう。
昼間は痛くても寝ないように努力をしなければならない。
耐えて耐える日々が続いていた。

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