特別投稿 GPS No.5

G.P.Sのメニュー

投稿者/G.P.S.     No.5     2007/05/03

韓国料理 … 新鮮

30数年前、韓国で技術輸出の打ち合わせの最終日、送別会で韓国料理をご馳走になった。
翌早朝、強烈なお腹の不快感で目覚め、洪水のような激しい下痢で、お腹の中のものが何も無くなったように感じた。しかし、水様性の下痢が激しく数回続いた。
(赤痢の潜伏期間から考えると、数日前の食事が原因であったかもしれない)
飛行機の中での不具合は困るので、紅茶一杯で朝食を済ませ、以後何も口にせず、金浦空港から羽田に無事着いた。何とか我慢していた用を空港で無事済ませて、タクシーで会社に着いた。同行した社員は終始私と同じ食事をしたが、何事も無いと言う。

急ぎの報告を済ませ、昼食はかけうどんで我慢し、仕事を始めると発熱と強い腹痛でトイレに急ぐ、先ほどまでの激しい水様性の下痢とは打って変わって気持ちの悪い渋り腹、しかし腹痛と発熱は軽快した。
仕事を続けると、30分くらいして、再び発熱、激しい腹痛、これを数回繰り返す。
トイレでは少量の粘液性便が搾り出されるが、何か残っている感じで、さらにお腹に力を入れると異様な音がして、お尻が少し濡れるだけ、とても気持ちが悪い。
赤痢かと思いよく観察するが、肉眼では血便の兆候は見られない。

これはただの食中毒では無いと思い、急ぎの仕事だけを片付けて帰宅し、掛りつけの医院に直行した。
状況を説明すると、医師は「いつものお腹壊しとは違う、伝染力の強い下痢症の危険性が高いと思います。幸い特効薬があります。すぐ6時間おきに確実に4日間飲んでください。他人、特に家族へ感染させないことが大切です。これから説明する感染防止策を確実に励行して下さい。ただし2日たっても症状が解消しなければ、大きな病院へすぐに入院していただきます。症状が解消しても、他人への感染を防ぐため特効薬の服用を4日間続け、外出を出来るだけ控えてください。」と言われ帰宅し、特効薬(抗生剤)服用し、指示された厳重な感染防止策を確実に励行した。

服薬3回目から症状が軽くなり、翌日の日曜日午後にはほぼ完全に回復した。

医師は赤痢と言わなかったが、それから約30年後、大腸の精密検査をした内視鏡医師から「特別な病変は無いが、赤痢の傷跡があります。」と指摘された。やはり赤痢だったのだと納得し、上手に治療してくれた当時のかかり付け医師に改めて、心から感謝した。

彼は米国で研修した医師で、出来るだけ抗生剤を使用しないなど、日本の医師とはかなり異なる治療法を実行していた。
彼は上下水道が不備で、抗生剤の無い古い時代の遺物ともいえる当時の伝染病予防対策の実態に疑問を持っており、特効薬が有効であり、感染の拡大が確実に阻止できる現在は、患者の生活を長期間拘束する隔離病棟への収容は必要ないと考えて、在宅で適切な処置をしてくれたのである。
彼から指示された厳しい他人と家族への感染防止の対策は2007.4.14 特別投稿「赤貝・牡蠣」にノロウイルス感染対策として記載してあるので参考にしてください。

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