ドンタコス通信
ドンタコス通信


はいどーも、ドンタコス通信の時間です。今日はこれから市ヶ谷に外出す
ることになってしまったので、急いでいます。では早速スタート。


版画
ようやく新作のダチョウ版画が完成したので、いつものように50枚量産
する事にしました。月曜日の夜中の0時ぐらいから開始して、1色刷るだ
けで1時間30分以上かかってしまった。今回はいつもよりも色の調合が
微妙なので面倒くさいわ。明日(3/23)は市ヶ谷だし、寝る事にする。


小田急線にて
某月某日の23:00ぐらいN村は緊急招集をかけられて市ヶ谷に向かい
ました。さすがに新宿行きの急行電車は運転を終了しておりえっちらおっ
ちら各駅停車で向かうことになりました。
終電間際の上り電車だけあって座席は楽に確保できたので読みかけの小説、
ブラッドベリの「何かが道をやってくる」を読んで時間をつぶす事にしま
した。
物語がいよいよクライマックスへ向かい、ワクワクしていると、限りなく
浮浪者に近い人が電車に乗ってきました。酒が入っているせいか、空気に
向かってお話しをしています。
さてこの人、手にはナイロンの黒いカバンと焼きそばパンが握られていて、
パンの方は袋の口が開いていて、既にかじった痕があります。
そして、N村の右斜め前の床にドカッを腰を降ろすと焼きそばパンをガツ
ガツをほうばり始めました。ある程度食べてしまうと、パンを袋から上手
く押し出せないようでイライラしてきました。そこで、力いっぱいビニー
ル袋をひっぱったのです。
すると、パンが一瞬中に舞い、焼きそばを振りまきながら床に落ちてしま
いました。
N村は、おいおい床が汚れたやんけ、全く、なんてことすんねん、と心の
中で思いました。
しかし、その人にはそんな事は関係ないようで、散らばったパンと焼きそ
ばを手で拾うと、セッセと口へと運んでいました。さらにこの後、信じら
れない事をやってのけたのです。カバンの中からビニール袋を出して床の
焼きそばをきれいに片付けたのです。
おお、おっさんやるな。N村はこの人を見直しました。自分がどんな境遇
にあろうと、自分でやった事の始末は自分で付ける。なかなかできるもん
じゃねえぜよ。
さて焼きそばパンを食べ終わると、口直しのヨーグルトがカバンから出て
きました。これまた、一生懸命、ふたになっている銀紙を剥そうとするの
ですが、上手く開け口のベロをつかめないので中々開ける事ができません。
そこで、またもや力技を攻めることにしました。銀紙の上をこれでもかと
ばかりに親指で思いっきり押したのです。
パキュという音とともに、銀紙が裂けてカップの中に陥没しました。さら
に勢い余って親指がモロにヨーグルトの中にダイブしてしまい、ヨーグル
トが手首まで飛び散ってしまったのです。
しかし、本人は全く意に介さないようで、手に散ったヨーグルトを満足そ
うにペロペロとなめてしまいました。そして、その手をヨーグルトの容器
の中に入れて、手ですくいながら食べました。
手ですくっているので、ヨーグルトが床にポタポタとこぼれてしまい、先
ほどせっかくキレイにした床がまた汚れてしまいました。それに気付くと
カバンからちょいと汚れたタオルを取り出し、床に垂れたヨーグルトを拭
いました。そして、そのタオルで口の周りに付いたヨーグルトもきれいに
ふき取りました。
N村がそろそろ出し物は終わりかなと思っていると、カバンの中からさら
にギョウザが出てきました。良く分からないのですが、スーパーとかで売
られている透明なトレイに載った、後は蒸し焼きにするだけのギョウザに
見えます。ひょっとしたら、既に調理済みなのかもしれません。
まさか、それをここで(電車の中)食べようってのか?N村は心の中で問
いかけました。小説を読みつつ、興味津々に見ていたのですが、なかなか
食べようとはしません。やっぱり、さすがにそれは食べないか、と思って
安心と残念が入り混じった感じがしました。
しばらくギョウザを床に置いたまま空気に向かって話しかけていたのです
が、N村の一瞬の隙を盗んで小さな袋に入ったタレをトレイの隅にあけて、
ギョウザを食べ始めたのです。
ギョウザを半分ぐらい食べたところで、再びカバンの中をガサゴソを探り
だしました。そして、ギョウザの次に出てきたのは、なんと豆腐でした。
もちろん豆腐はパックに入っています。こいつを、もしも食べるなら上の
ビニールを剥がす必要があります。しかし、ヨーグルトのふたを開ける事
が出来ないのに、豆腐のビニールが剥がせるとは考えられません。ヨーグ
ルトの時と同じように上から思いっきり指を押しつけて、豆腐に指が突き
刺さるイメージが浮かんできました。
しかし、「豆腐を食べるには醤油がないと」というような事をいいながら
カバンに片付けて、またギョウザを食べ始めました。
やがて電車は新宿へと到着してN村は電車を離れましたが、その人は座っ
たまま電車を下りていく人達に声をかけていました。


マラソン
今度の日曜日にN村は荒川マラソンというマラソン大会に参加します。
しかも、なんとフルマラソンです。おそらく走ってゴールすることはでき
ないと思いますがとりあえず完走はしたいものです。


紅茶
ドンタコス通信を書いていて一息つこうと思い横になり気がついたら朝の
2時40分。うーむ、寝ちまったか、まあいいや、そのまま寝ようと思っ
たのですが、なんかノドが乾いているので牛乳でも飲む事にしました。
コタツから這い出して台所に行くと、なぜかマグカップにティーバッグを
入れたまま放置してあった紅茶が用意されていました。確かこれはマシン
が起動するまでの間、しばらくおいて、起動後に飲もうと思っていた紅茶
だな、と寝惚けた頭が思い出してくれました。
紅茶を入れた時の思惑はどうあれ、N村はノドが乾いており、都合良く紅
茶が目の前にあるので、これ幸いとばかりにグビッと飲みました。
最初の一口はノドが乾いていたせいもあり、何も感じなかったのですがそ
れ以降は口に含むとやたら渋くて、なんとも言いがたい味でした。
やっぱり紅茶は2時間以上、放置してはならないようです。
まあ、良薬は口に苦しというので、気にせずに全部飲み干しました。


じゃあ今から市ヶ谷に行ってきます。


ドンタコス通信990316号
ドンタコス通信990331号
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