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第12話 そして始まった手術





暫くして下半身の自由が利かない状態になるのです。


自分で体を戻せなかったので、医師軍団に戻してもらうのです。


体が戻ると、心電図を取り付けられ、麻酔が効いているかどうかを確かめるのですけどね。


触感はあるけど感がない感じなのです。


麻酔が効いているということで、お腹の部分に穴の開いた緑色の布を被せられます。


続いて直接手術部が見えないように顔の前にも覆いをします。


そして、今からさっくり切る腹部を消毒しているのです。


皮膚の感覚があるのにくないのは不思議です。


看護婦さんに、


「薬で眠らせる事ができますが、どうしますか?」


と言われるのですが、滅多にない経験なので起きてる事にするのです。


後々後悔する事になるのですけどね(涙)





そして、手術が始まるのです。


皮膚に触ってる感じはするのですが全くくないんです、これが。


既にメスが体を裂いているのに・・・。


ただ、触感はきっちりはっきりあるので、


体のさっくり切ってる感触が味わえるのは変な感じです。


更に、内臓を弄くってる間は、





「違和感」





としかいいようのない感覚があるのです。


ただ、完全に頭が起きてる状態で手術の器具名とか金属音が聞こえるのは、


ちょっと精神的に良くないかも(汗)


10分ほど経った頃でしょうか。


急に気持ち悪さが喉の奥を突いてくるのです。


今回もうちは『たまに』に当てはまる人らしい(涙)


だんだん気持ちが悪くなり呼吸も荒くなるのです。


看護婦さんが、


「RYQさん、落ち着いて。大丈夫よ」


と言われるのですが、


その声に反発するかのように荒くなる呼吸。


恐らく、ここまで横隔膜が動くと手術に弊害が出てるはず。


マスクが装着され、


続いて、薬剤を点滴に注射器で注入されるのです。


と、医師軍団から、





「・・・おかしい」





「何か違いません?」





と言う感じの会話が聞こえるのです。


すんごく気持ち悪いけど説明して欲しいのですが・・・。


この寝ているうちのこの不安な気持ちをどうすれば・・・(泣)


そう頭の中で考えているうちに、意識が遠のくのです。








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