激痛ヘルニア物語
第202話

リハビリ 見えてきた希望
(激痛度レベルなし)


理学療法士によって、足の筋力を戻す治療が施されていきます。
足を持ち上げられて、気持ちだけでも足に力を入れるように言われます。
気持ちを込めて、脳から足に向かって「動け!!」と言ってもびくともしません。
でも、ここで諦めたら、もう治らなくなってしまうのではと思い、動かなくても
気持ちだけは、常に動いてくれと、願ってやみませんでした。
そして、リハビリが続けられて数日たった時の事です。
足が、足が、ほんのちょっとだけ動いたのです。

うれしかった。

ちょっとだけ動いただけなのに、これがどれだけ嬉しかったのかは言いようがありません。
動いた事で、かすかではあるけど、希望が見えたからです。
この先、どこまで動くようになるかは分からなかったけど、ほんの少しでも動いた。
この事で、諦めずにリハビリを続ければ、動くことが分かったからです。
これからなんだと、諦めなければ、まだ動くんだと・・・

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