特別投稿 GPS No.15

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投稿者/G.P.S.     No.15     2009/03/23

ポテトサラダ … 消費期限限界

私はポテトサラダが好きである。ただし購入したサラダを食べて、食中毒で苦しんだことが2〜3回続いてからは家内が必ず手作りしてくれた。
しかしこれはかなり手間が掛かり、面倒なので、有名スーパーで購入した物を怖々食べてみた。何事もなかった。家内が最近は衛生管理が向上したので、安心になったと喜んで、近隣のスーパーで購入してきた。味は有名スーパーのものより少し劣るが、同じ価格で量が多かった。
今回は量が多いので1/3くらい残った。ラップを掛けて、冷蔵庫に入れた。翌日食べるつもりでいたのを忘れて、翌々日朝食時に、家内がこのサラダを出してきた。私は昔の食中毒の苦しみを思い出し、「これ危ないのでないか?」と言った。家内はラップに張られたラベルを見て、「消費期限は昨日だが、冷蔵庫に入れて置いたので大丈夫でしょうと」答えた。
サニーレタスで包みながら美味しく食べた。

昼食を済ませて、パソコンで2時間ぐらい仕事を片付けて、水泳に出かけた。ジャグジーで体を温めてから、プールで泳ぎ初めた。20分くらい泳いだ時、急におなかの異常を感じて急いでシャワーを浴びて、更衣室のトイレに駆け込んだ。強烈な下痢が始まった。
朝食のサラダが原因であろうと考え、急いで帰宅すべく、服を着て自転車に乗り家への道を急いで走った。家への半分位まで来たとき、急にお腹の異常が強くなり、早く家に帰ろうと思い、力を入れて自転車のペダルを漕ぐとお腹に力が入り、シューと液体が漏れ出した。これ以上漏れ出すとズボンまで汚してしまうので、ズボンに染みが移らないようサドルから腰を浮かせて、ゆっくりペダルを漕いで、やっとの思いで、コンビニの前にたどり着いた。店に飛び込み、「トイレを使わして下さい」と店員に告げ、トイレに駆け込んだ。
下痢の時に苦手な和式トイレにしゃがみ込と同時に、すさまじい勢いで泥流のような水様便がほとばしり、便器の底から跳ね返った泥流の飛沫が便器の周囲、靴の側面、ズボンの裾を激しく汚した。ズボンの裾、靴の側面の汚れをトイレットペーパで入念に拭き取り、便器の周囲汚れを掃除用のブラッシで磨き落とした。パンツとロングパンツに付いた染みをトイレットペーパで吸い取り、ズボンとの間にトイレットペーパを重ねて挟みこんだ。トイレ借用料の代わりに、プレミアムビールを3缶買って帰宅した。 

帰宅して間もなく、お腹の中で、液体が煮えくりかえるように感じ、お腹が張り出した。トイレに急ぐと、泥流混じりの水様便とガスが凄まじい音を伴って噴出して、お腹の違和感は解消した。
ウイルス性の食中毒でないことは臭いから判断できた。掛かり付けの医師に診てもらい適切な抗生剤を処方して貰いたいと考えたが、土曜日の午後のため休診であった。やむなく、乳酸菌製剤を多量に飲み、ベッドで休んだ。1時間半くらいすると、再びお腹の中で、液体が煮えくりかえるように感じ、お腹が張り出し、トイレに急いだ。
間もなく夕食の時刻となったが、食欲を全く感じなかった。

私の急なおなかの不調を知らない家内は私の好物の刺身と海藻入りの酢の物、焼き魚、蛤の吸い物を作って、夕食の用意ができたと呼びにきた。「下痢が酷いので絶食する」と言おうとしたが、食堂から漂ってきた焼き魚の匂いに吸い寄せられるように、食卓に着いた。先ほど買ったプレミアムビールを飲み、好物の刺身と海藻入りの酢の物を口にすると、お腹の不調を忘れて、焼き魚、蛤の吸い物にも手を付けてしまった。いつもの半分位を食べた時点で、強烈なおなかの異常を感じて、トイレに駆け込んだ。

トイレから戻ると、家内が「またお腹の具合が悪いの、そう言えば消化のよい食事を用意したのに、海藻入りの酢の物はお腹に悪いでしょ、今朝のポテトサラダが悪かったのかしら? 私は何ともないけれど」と言って、「これからはまた必ず自分で作ります。」と付け加えた。私が残した食事に手をつけようか迷っていると「今日はこのくらいで我慢して下さい」と言って食卓を片づけ始めた。
定量の倍の乳酸菌製剤を紅茶で服用し、食卓から離れた。TVを観ていると吐き気が襲ってきたが、何とか嘔吐を我慢した。しばらくするとお腹が痛み出した。ベッドに入り、眠ろうとしたが、腹痛とお腹の中で液体が急激に動いているのを感じで熟眠できず、うとうとしていると、いつの間にか夜半を過ぎた。強烈なお腹の異常を感じて、まどろみから目覚め、トイレに急いだ。泥流のような水様便が洪水のようにほとばしり、便器の茶色の水面には先ほど口にし、よく噛み砕いたご飯粒、緑色の野菜と海藻のかけらが浮いていた。ご飯は十分に噛んだが、消化されず、超特急でお腹を通過したようであった。
好物に吸い寄せられて、夕食を絶食しなかったことが食中毒で痛めつけられたお腹の状態を酷くしてしまった。「後悔先に立たず」である。

昔、冬の寒い夜中に食中毒の下痢でトイレに度々通うのは大変な苦痛であった。寒い部屋でパジャマのズボンを下げて、冷たい便座に座るのは下痢の苦しみを倍加した。暖房便座が出来るとすぐに取り付けた。しかし寒い部屋を度々訪問するのは辛く、血圧の高い体によくない。20年前に家を改築した時に壁埋め込み型の温風暖房機を設置して、お腹の具合が悪く、しばしばトイレに通わねばならない時にトイレを暖房できるようにした。
この夜も3月の初めにしては寒い夜であった。温風暖房機を付けてトイレを暖房したが、長く腰を下ろしていると寒さが厳しい、昨年暮れに購入した赤外線加熱のカーボンヒータも点けて寒さを凌いだ。
カーボンヒータは急速に暖房効果が上がるので、急にトイレを利用する場合に有効であるが、スポット暖房のため体の一部分だけ熱くなり、長く腰を下ろしている時は適切でない。室温を温風暖房機で保持し、パジャマのズボンを下げとき、カーボンヒータで下半身を温めると極寒時の頻回のトイレ通いが苦にならない。

大量の下痢で喉が渇いたので、紅茶を大きなカップで乳酸菌製剤と一緒に飲んで、ベッドに入った。途端に睡魔に襲われ深い眠りに着いた。強い腹痛と異常なお腹の不快感で、目覚めると、夜が明けていた。トイレに急いだ。
腹痛とお腹の不快感を解消しようと、お腹に力を入れると、粘液混じりの少量の水様便がシュッと噴き出した。しかしすっきりしない、続けてお腹に力を入れると、異様な音がして、僅かの粘液がお尻を濡らすが、お腹の中に何か残っている感じの不快感が消えない。大腸系感染症に特有なしぶり腹の症状である。我慢の限界に達したとき、トイレに間に合い、水瀉便をシャーとほとばしらせて、すっきりして楽になり、至福の瞬間を味合える小腸系感染症の下痢とは異なる極めて不快な症状であった。

ベッドに戻るがすぐに、腹痛が強くなり、再びトイレに急ぎ、粘液混じりの水様便を搾り出すと、腹痛は軽くなった。しかしお腹の異常が解消しないので腰を下ろしていると、腹痛が強くなる、お腹に力を入れると、粘液が主成分の水様便がビチビチといういやな音ともに雫になって水面に落ちて、腹痛は軽くなった。あまり長くベッドに戻らないので、家内が心配になって、トイレの外から、「どうしたのですか?」と声を掛けた。「下痢が続いて、トイレから出られない」と答えて、先ほどと同じことを繰り返した。赤痢の症状【韓国料理】に似ているが発熱は感じない。朝になったらすぐに掛かり付け医師に診てもらいたいと考えたが、運悪く日曜日である。1時間近くトイレに座り続け、10回くらい下痢を繰り返すと、ようやく腹痛が軽くなりベッドに戻ることが出来た。
ベッドに戻っても、30分おき位にお腹の異常感が強くなり、トイレに入り、お腹に力を入れると、粘液混じりの少量の水様便が細い水柱のように噴出した。頻回の下痢なので、自作パンツの使用も考えたが、粘液成分が多いので吸水層が役立たず、頻繁にパンツを取り換えねばならないと考えて、暖房の利いたトイレに通い続けた。

朝食は紅茶、スポーツドリンクと倍量の乳酸菌製剤で我慢し、ベッドとトイレ間を頻繁に往復した。出るものの量は少ないが、頻回のため大変である。力を入れて搾り出しても、お腹がすっきりしない。すぐに我慢できなくなる。お尻の粘膜も爛れて、粘液便に鮮血が混じり始めた、赤痢かと驚いたが、発熱しないので粘膜の爛れが原因の出血と安心した。
昼食の時間になってもお腹の不具合は収まらない。昼食には、紅茶とスポーツドリンクの他にヨーグルトと倍量の乳酸菌製剤を口にした。3時頃から、腹痛が治まり、お腹の不快感も徐々に軽快した。
夕食は、災害時の非常食を兼ね下痢症への対応食として、備蓄している重湯のようなレトルトおかゆを温め、梅干で塩味をつけて主食として、ヨーグルトと倍量の乳酸菌製剤を口にした。食後のりんごが旨かった。

昨夜の睡眠不足と一日中続いた激しい下痢で疲労困憊し、ベッドに入るとすぐに深い眠りに落ちた。お腹の異常を感じて、目覚めたのは3時過ぎであった。トイレに行くと、極めてゆるいが夕食の食べ物が消化できたサインであった。

今回の下痢症の原因は病原性大腸菌による食中毒と推定される。しかし同じ食事をした家内は何事もなかった。また私だけ食中毒に遣られた。コレラ?の時【マンゴーシャーベットト】、赤痢【韓国料理】の時も同じ食事をした人は何事もなく、私だけ発病した。今回もポテトサラダに付着していたごく僅かの病原菌は普通の人を発病させなかったが、私には強烈なダメージを与えた。
G.P.S.(Dr GERI)

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