最近温泉偽装が取り正されている。
私は実情を知っているが、守秘義務があるので特定施設については大きな声では言えん。
ここでは偽装事件を初めとする、温泉について感じた事を書いてみる。
今回は残念ながら笑い抜きなのを勘弁して欲しい。
ボンクラオーナーは言わずとも悪い。
こういうヤツらは金払いが悪かったり、踏み倒したりする。
客をカネとしか見ていない意地汚い連中だから、管理が杜撰になるのは当然である。
ヤクザの方がずっと紳士的だ。
手を貸す悪徳温泉業者も然り。
こんなヤツらは「温泉は絶対出る」とか言って、
泉温だとか湯量を保障するとそそのかして仕事を得る業者が多い。
事前調査などをする所もあるが、目に見えない地下の事だし、
絶対温泉が出るなんぞ、言い切れないのが普通。
大学の教授ですら外す事が多い。
自然のものを保障できるなんて神様しかいない。
不動産屋が、「この土地では地震が絶対起きません」と言うようなものだ。
契約なんぞ酷いもので、温泉が出るまで掘削するが、
「2000m掘って出ました。この分だけ下さい。」
更に動力装置の工事で見積を取ったら、
「1000m以上深くポンプを入れなくてはならないから、2000万〜3000万かかる」だの、
結局費用がかさんで、後々問題となっている所も非常に多い。
まあ、1000mも水位が低下するなんぞ、大抵はカラと考えた方がよく、
何を持って成功とするのかはっきり定義されていない。
そういうサギまがいボッタクリ悪徳業者は相当数潰れたが、まだ残っているのが現状。
プロなら事実を示唆すべきであり、そのリスク覚悟でオーナーは温泉工事の決断をする。
そうして開発された温泉だからこそ貴重なのであり、オーナーも温泉を大切に管理できるのである。
そしてマスコミ。
こいつらは最低最悪である。
いかにも温泉とはこうだと言わんばかりにまくし立てている。
残念ながら全くの的外れであり、ウソも甚だしい。
何も知らないくせに、間違いを広める事、すなわち、ペンは剣よりも強しならぬ、
ペンは大衆の目を突付いて潰す凶器。
世の中を牛耳っているのはオレたちだとでも言わんばかりだ。
何て言っても、悪徳業者の社長を温泉の神様みたいに取り上げていたTV局。
1週間するかしないうちにその業者は潰れたぞ。
でも、豪勢な事を言っていたから、1週間のうちに数件の引き合いがあったらしい。
苦し紛れのコマーシャリングとは、TV局と何か関係でもあったのか知らんが、
ロクに事実を正確に取材せずに鬼の首を取ったように振舞うから、
松本サリン事件のような冤罪誤報が起きるのである。
ナベツネみたいな老害がいまだ君臨しているのだから、その程度は知れているではないか。
で、こんなバカマスコミに煽り立てられてしまうのが、知ったかぶり大衆。
温泉成分は濃い方がいいとか、泉温は高い方がいいとかメチャクチャな持論に発展。
そんな人は湯ただれを起こしてお肌ボロボロになったり、
欲張って長湯した挙句、のぼせて救急車で運ばれてくれ。
薄める必要のある温泉も多いのだ。
マスコミの情報は100%信じてはいけない。
お湯が濁った濁らないだの、少しの変化で水道水を使ったとか、入浴剤を使ったとか、
悪い噂を流すのも知ったかぶり大衆。
温泉は自然のもの、当然変化すると考えた方がいい。
白骨温泉は大衆の噂を気にしたのであって、水道水を温泉と偽る業者に比べると善良的である。
恐らくは泉質が変わって透明になったと正直に言っても、疑う人は多かったのではないか?
まあ、あんな事件が連発すると、真っ当にやってるオーナーまでとばっちりを受ける。
厚生労働省の"指導"である。
最近になって酷いのは、レジオネラ菌対策の指導。
やれ塩素滅菌しろだの、60℃加温しろだの、施設設備の改装だけでバカにならない出費である。
観光業の運営は厳しく、経費削減やらで何とか頑張ってる所も多いのに、
役人はそんな事もお構いなく、頭ごなしに怒鳴り散らすだけである。
最もバカげているのが、ついこの前まで、資源保護の観点から、温泉は循環使用をしろと指導していたのに、
レジオネラ菌問題が起きてから、温泉は流しっぱなしにしろという指導に180度方針転換。
温泉は動力申請時、設計に基づいて揚湯量が決められるのに、それを破っていいという事か?
と言うか、循環を考慮した揚湯量で設計されている設備を替える事など不可能。
結局は役人の保身と既得権益重視で、ジャンケンの後出しみたいに支離滅裂な指導である。
大体、循環経路の塩素滅菌なんぞ、きちっとした施設ならちゃんとやってるし、
利用申請時に保健所が現地確認した上で許可を出してるハズなのに。
ひょっとして各手数料が目当てか?
世間ではこれを押し売りと言う。
カネ目当ての指導をするより、悪徳ボンクラオーナーに営業許可を与えるな。
諸君はどう思われるかわからんが、これが温泉のおおまかな現状である。