投稿レポート1779
投稿No.1779  投稿者/ポスト  2016/06/29

メロン 斬りたて

ご無沙汰しとりました。

数年前、俺が尻の青きガキだった頃。夏休み真っ只中でとても暑かったのを覚えています。

母と祖母、叔母は『涼しくなるモノを買ってくる』と言い、家を出ました。

そして、数十分経った後、大きな塊が入ったレジ袋を持って三人は帰って来ました。

ワクワクしながらビニールをどかしました。中には、大きなメロンが入ってました。

喉がサハラ砂漠状態の俺は大喜び。母はせっせとメロンを何等分かして皿に盛り、皆で集まって食べ始めました。この後の騒動などつゆ知らずに。

最初に異変に気づいたのは俺でした。
確かにメロンらしき甘味はするのですが、何だか薬品のような臭いがしたのです。

母は『やあね。これが本物の味なのよ。』と軽くあしらっていました。仕方なくメロンを飲み込みました。

食べ終わってしばらくは経ったのですがあの奇妙な臭いは取れません。

しばらくすると、母が『舌が痺れる』と訴え出しました。俺も頭がガンガンしだしました。

俺は幼いながらも『さっきの臭いメロンのせいだ』と直感しました。

祖母は電話でスーパーに苦情を言いました。

暫くすると店員がやって来て、ペコペコ謝ったあと何かくれました。

生まれて始めて本物のメロンを食べたのですが、楽しい雰囲気はとりあえずめちゃめちゃにされました。

因みにその後メロンがトラウマになり、まともにメロンを食べられたのはつい数ヶ月前です。

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