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| No.942 投稿者/ばたあし金魚 | 2005/11/20 |
蚕(かいこ) … ゆでたて
| 私は仕事でちょくちょく中●人民●●国に行く。
それは大●市から高速で1時間程行った「海城」という市に行った時の事。
国営工場を訪問し、昼食を工場の接待用の食堂で頂くことになった。
昼間から白酒(大体55度くらいある 薄めず一気飲みが基本、マオタイ酒もこの一種)の乾杯攻勢で、結構きつかった。
それはメインディッシュとして目の前にうずたかく積まれていた。
シルクは蚕の繭からとる、茹でながら糸だけとるので、当然中身が残る。
この場合中身とはサナギだ。そのサナギがご馳走として積まれていたのである。
シルクには2種類ある。大陸の南方や日本のシルクは、家蚕と言い、養蚕だ。繭も小さくサナギも小さい。
しかし、中国の北には野蚕という巨大な蚕がいる。繭も親指ぐらいあり、当然サナギも巨大だ。
酔っぱらいの私の目には蝉に見えた、その蝉のようなサナギを食えと言う、タンパク質の固まりで、高価だそうだ。
茹でであるので、中身は液状になっている。
どうやって食べるかというと、サナギの上か下の1カ所に歯で穴を開ける。
そして吸う!吸う!吸う!、白酒でおかしくなっていた私は言われるまま吸った。
中身はドロドロで卵液に出汁を入れた色、ちょっとグレーがかっている。意外にも無臭だった。
いい気になって吸っていたら口の中に何やら硬い小さな物体が残った。訊くとこれは体の一部だそうだ。残った物体は食べずに吐き出す。
悪酔いの私は調子に乗って食べまくった。そして●連に帰る車の中、一緒に行った某商社の人が ポッそと言った
「●●さん、頑張ってよく食べましたね、偉いですよ、僕なんて1個がやっとでした」
「へへ・・そう?結構美味しかったよ グロかったけどね〜〜〜」
「けど、よく考えると、蚕って蛾ですよね、サナギの中身を食べたんですから、●●さんは蛾を食べたことになるんですよね・・・」
「・・・・・・・・そうだね・・・・・・・」
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