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| No.785 投稿者/にゃん | 2005/02/06 |
おにぎり … 当日
| それは私が小学校高学年の時。姉は中学生でした。
当時父は単身赴任。母は早くからパートに出ていて、長期の休みともなると
朝から晩まで姉と二人、野放し状態でした。当然昼過ぎまでグータラ寝て過ごしていました。
夏休みも半ばにさしかかった頃。その日も母は早くに出勤していて、私たちは昼過ぎにのこのこ
起きてTVを見ながら、母の作ってくれたおにぎりにパクつきました。
母は必ず家を出る前に、私たちの昼食を用意していてくれていたのです。
…真夏です。しかも当時はクーラーなんてありません。家の中とはいえ、かなりの高温です。
おにぎりをひと噛みした瞬間、なんともいえない匂いと食感が…!!
まず匂いはすえたような変な匂いです。
食感はニチャッとしてて、気のせいか糸を引いているような…?
しかし今まで母の作った物にあたった事などなかったので、絶対的な信頼のもと
姉と二人「まあ夏だしね〜」などと笑いながら、匂いを醤油でごまかし食べました。
食後、私は居間のソファーに転がってTVを見ていて、姉は子供部屋で本を読んで
いました。…30分くらいたった頃でしょうか。
突然バーン!というものすごい音とともに姉が部屋から飛び出し、トイレへ猛ダッシュ。
そしてゲーゲーと苦しそうに吐いている…!!
驚いた私は「ど、どうしたの?大丈…うぐッ!?」
唐突に胃がひっくり返らんばかりの猛烈な吐き気が…!!
姉と入れ替わるようにトイレに駆け込み、思い切りリバース。
そこにはほとんど消化されていない米粒が…。
「あのおにぎりだ…!」直感的に悟った私は、常備薬の正露丸を即刻胃の中へ。
そして「早く!お姉ちゃんもこれ…!」と差し出すも、姉は大の薬嫌い(特に匂いのキツイのは
まったくダメ)だったため、「いい…寝てれば治るから…」と断固拒否。
その後姉妹そろって寝込んだのですが、私は夜には復活。
最後まで薬を拒否し続けた姉は、丸二日間部屋とトイレを往復していました。
(ようやくマトモに食事ができるようになったのは三日過ぎてから)
天下の正露丸の効き目を再確認するとともに、真夏の食中毒の恐ろしさを痛感しました。
たとえ当日に作られたものでも、あなどれませんね、おにぎり…。
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