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| No.1420 投稿者/千本松 | 2009/09/06 |
野草 後編 … 生えTATE
| 《この投稿は野草 前編のつづきです》
「やっすいゴボウを大量に購入するんだよ、そんでほとんど天ぷら粉のかき揚げに混ぜて売ればほとんどコストかかんなくね?」
「つまり削ぎ切りにしたゴボウをほとんど天ぷら粉のかき揚げに混ぜて出せばゴボウは色が濃いから具がちゃんと入ってるように見えると?」
「それよ」
「それは革命だ」
「お前の脳が好き過ぎる」
「待て、でもそれだと流石にクレーム来る気がするんだが・・・」
「だって俺達は天ぷら代もらってんじゃなくて女見せて金もらってるようなもんだぜ?」
「んじゃ、一回作ってみようか」
「試食会だ試食会」
そして俺達は作り出した
「ゴボウのササガキ入り天ぷら粉揚げ」を
「んじゃ味がしっかりわかるように塩で食ってみてくれ」
「お前美味しんぼの見すぎだよ」
「まあ食ってみ」
「ザクザク、ボリボリ」
「・・・うむ」
「これはダメだ、士郎」
「お前もだよ」
「とりあえずこれ100円越えの値段で出てきたら俺店員殴っちまいそうだもん」
「ボリボリ・・・」
「確かに提供者に危害を加えたくなる味だ」
「却下かあ・・・」
「なあいい加減諦めよう、委員長としての意見だが普通に流通値段で材料買って無難に売って文化祭を楽しもう、売り上げなんてちょっとでいいじゃないか」
「・・・なあ小林よ、空気読めないのはわかるがお前は何も知らないだけなんだよ」
「何をだよ?」
「お前は知らんだろうがこのTHE 東村山の売り上げはクラスの女子と沖縄旅行に行く資金になるのだ」
「そんな話聞いてないぞ」
「言ってない」
「・・・・・・」
「あそうだ、そういやさうちの学校の裏にさ、食える葉っぱが死ぬ程生えてるって話先生言ってなかったか!?」
「あっ!あのヨモギとかニラモドキとかなんたらって奴か!!」
「シソの天ぷらとか大人好きだもんな!大根おろし添えて売れば材料費ほとんど0で済むぜ!」
「探しに行くぞ」
「総員裏山へ急げ」
そして俺達野草捜索隊は裏山の野草地帯へ
「総員食用野草を一枚残さず採取セヨ」
「カカレ!」
金の山から金を漁るが如く野に放たれた野獣達により食用の有無を構わずそれっぽい葉っぱを根こそぎ抜き漁り一面生い茂っていた緑は茶色へ変わっていた
そして教室の裏方に戻ってきた野草捜索隊は
「で?どれが食えんの?」
「このシソっぽいのとヨモギっぽいのは食えるだろ、バケツ18個分あるから明日まで余裕でもつばい、天ぷらにしてみよう」
野草の分類をしヨモギっぽい草を天ぷらにしてみる事に
そしてもう時間は昼3時
販売側の方が材料が無くなり準備中になり休憩を取っていた
「とりあえず女子とかは野草とか嫌いそうだから裏から採ってきた事バレたらシソって事で騙しとこう、何気ヤバイ事だから安全確認できるまであいつらには隠しとこう」
「とりあえず揚げてみるぞ」
シュュゥゥゥゥ
「おっうまそう」
「これは八十円位で三枚セットで売ろう」
「ジャジャーン!!♪」
この登場音を口で発する元気娘は、まさか・・・
「つっかれたよー、チアガールの服って何気動きづらいねー!、おっ愛しの旦那様、何やってるのー?」
そう俺の彼女だった
「おっ琴音ちゃん超似合うねぇ」
俺の動揺を察し隣の友達がフォローをして平静を保とうとする
「おっ新メニューかー!?」
「そ、そうそう、うまそうだ・・・ろ?」
「食わせろー♪」
パクッ
「あっ・・・・・・・・・・・・!!!!」
ホントは心の中ではみんな大絶叫だったと思う
「んー♪んまいんまい♪」
「ご馳走様〜♪」
(あれっ・・・!?)
パタパタ バタン
「行ったか・・・」
「ぉいあいつ美味そうに食ってたな?」
「俺達も食ってみよう」
「パリパリ、モグモグ」
「うっ・・・・・・!!」
「にっっっがっっ!!」
「苦ぇぇぇ!!!!」
「舌がイテェ!!」
「なんであいつこんなもん普通に食えたんだ!?」
「お前が普段苦いもん飲ませ・・グハァ!」
下らない事抜かそうとした馬鹿にボディを入れたら俺まで腹が痛くなってきた・・・
「これはイカン!イカンぞぉぉぉ!」
「マジかよ、これ毒とか入ってねぇよな・・・」
男子はみな散り散りに図書室横、教室の端、体育館のトイレへ向かった
そこから大量テロが始まったのです
「ああ死ぬかと思った・・・」
教室に戻るとそこには目を疑う光景が
「おかえりー♪」
「お前ら・・・何やってんだ・・・」
「へへー♪全部いただきましたー♪」
そこには俺達が揚げて残しておいた野草揚げを食している女子達が
「えっ・・・なんで??マズくないのか・・・!?」
「うん♪みんなにはちょっと噛んですぐ飲めば美味しく感じるっていってあるから♪」
「何故そこまでして食うんだよ・・・」
「だって男子達だけ食べてるのズルイじゃん?♪」
「お前なんともないのか??」
「なにが??♪」
そして次々と戻ってくる男子達、同じように目を疑う
「ど、どうなってんだこりゃ・・・??」
「委員長として止めないマズいかな・・・?」
「やめろ、んな事したらすべてパーだ・・・」
「いや・・・もうパーになってんじゃないか・・・?」
(女子一同)「ご馳走様〜♪」
「とりあえず材料無いから早く買ってきてねー」
「おっ・・・ぉう・・・」
「どうする・・・もう野草は危険過ぎて使えねぇぜ??」
「つかなんであいつら平気なんだよ・・・??」
「待て!今美味しんぼで面白い料理やってたの思い出した!!」
「ど、どんなのよ??」
「ジャガ芋を2p幅に輪切りにして揚げて少し置いておく、そしてもう一度揚げると中に水蒸気が溜まったやつが抜けて球状に膨らむポム・スフレという風船みたいなフライドポテトよ」
「ぉう、それなら業務用に借りた揚げ釜も無駄にならんし低コストだ!」
「最初からそうすりゃ良かったぜチクショウ、まだ腹がイテェ・・・」
「よし、それで行こう、大内フーズにジャガ芋買いに行くぞ」
案が決まりようやく再スタートを切ったその時でした
「あのさ!女子みんな保健室行っちゃったよ!!」
「なにぃぃ!?」
そこには来たのは調理側にいた何も知らない男子スタッフ
「どうゆう事だよ!?」
わかってて聞くというの悲しいものです
「みんな立ってらんないくらい腹痛いっていって保健室行くって・・・」
(やはり)
「ヤバイ!!止めねば!!」
「新聞沙汰になっちまう、でも腹痛止める術も無く」
「とりあえず保健室に言って事情説明してこい!」
「なんてだよ!?」
「野草食わせたのはもうごまかせん、だから一服に裏山から採ってきた草揚げて食ってたの置いといたら女子が勝手に食ってたって言え!」
「わ、わかった」
「どんなに間違えても商売に使おうとしてたって事だきゃ気付かれんなよ、俺らも全部証拠処分しとくから」
「行ってくる」
そして俺達はその後
抜群の統率ですべての証拠を抹消し女子は2名程病院に運ばれ最小限の被害で事無きを得た
二日目
15人いた女子は六名になり、天ぷら屋「The 東村山」は揚げイモ屋「The 東村山」になり
二万円で50キロのイモを購入し、ポム・スフレは5個入り四百円という法外な値段で売り出し、客側には少なくなった女子というマイナスを補う為により過激な衣装を着せ爆発的な売り上げ12万六千円を得たのでした
ひそかにアンケート回収口で女子のプロマイド(チェキ)をサイン付き一枚八百円で売っており、そちらの方もジャスト八万円という売り上げを誇り合計学校祭では異例の二十万円という成績を残した
担任がバレー部大会で出払っていなければ決して実現しなかった
そして問題は俺達が食った葉っぱ
病院に連れていかれた女子二人が検索をして分かった事
実は俺達が食った葉っぱはすべて同じではなくその女子が食ったのはクツノワ草という激しい鳴咽感と腹痛、意識障害がでる恐ろしい草らしく味は特にしないらしくシソのような形に似ている為間違えやすいらしい
そして俺達が食ったヨモギのような草
あれは実はヨモギだったらしいです
問題はあの一辺にの土に問題があったらしく
バクテリアが少なく上に変なペンション地帯がありそこの生活廃水が垂れ流しで土に毒素が混じってるらしいわけっすね
土が悪けりゃ草も悪くなるわけっすね 確かにあの苦さは洗剤が口に入った時感じた苦さに近かったかもしれない
そして担任が学校終わった次の日事態の把握にア然としていたようで事態の収拾に追われています
俺達は沖縄旅行プランを計画中です 入院している二人の女子が戻ってくる頃行くはずです
しかし今回は野草のダメージより人間は欲にまみれると見境がなくなるって事を改めて認識しました
これから一人暮らしで金が無くなって葉っぱって食えんじゃね?って思ってる方
やめた方がいいっす
土やら葉っぱやら何がヤバイのか確認とれない以上葉っぱは食わないようにしましょう
入院する可能性もあります
ああ手が疲れた
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