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最終話 天使の鍼灸師13

人間、お金が手に入ると
やっぱりなかなか辞めるのには勇気がいるもので

すぐに辞めてやる!と思っていたはずが
なんだかズルズルと居ついてしまった。

でも辞めるかな…と思うのは突然やってくる
そう。スポーツ選手が

「そろそろ潮時かも」って思う感じで。

それは突然、本当に前置きもなくやってきた。

あたしが担当になった30分クイックマッサージ
いつもなら、別にどうってことない
腹側、背中側と15分ずつやればいいんだから
しかし、その日はいつもと違っていた。

もともとあたしは霊感が強いというか
気とか派動とかで振り回される時があって
(人ごみとかいろいろな気があるところにいると具合が悪くなる)
合わないと思うとその回りの空気がグルグルと
左回転で回る感じを受けることがある
(今はなくなったけど)

しかし、仕事なので
そんなこと言っても始まらないしってことで
いつも通り始めた。

しかし、やっぱり
揉んではいるんだけど
変な感触を受ける。

5分

10分

がんばってみたけど

15分…情けないけど
どうにもこうにもガマンならなくて
他のスタッフにチェンジしてもらった。

この事件があってから
「あたしはこの仕事に向いてない」と自分で理解し
ここの仕事を辞めた。

それから1月もしないうちに
そこのサロン自体が閉店することになったとのことで
今は跡形もありません。

この事がトラウマになっちゃって
今でも人を揉んでみようとは思わないんです。
(特に仕事として収入を得ることとしては)

そんなことが理由で整体を捨てたあたしです。

でも、揉んで欲しいとか言われることもあるし
腕や体型をみて

「揉むのうまそうだよね」とか
言われると…

需要があるなら…とか思うこともあるけどね。
まだ本気でやってみようとは思っていません。






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