ドンタコス通信1218

久しぶりに帰ってきました、この企画、最近良いネタが無くて困って
たんだ。
日曜日の暖かな昼下がりにＮ村は買い物を終えて家に帰る途中でした。
柔らかな日差しを心地良く感じながら歩いていると、一方通行の商店
街をバイクが正面から逆走してきました。すれ違いざまに見たそれは、
出前の配達用カブでＮ村より若い男が携帯で電話をしながら運転して
いました。おいおい、事故るなよと思った瞬間に何か受け入れがたい
光景を見てしまったと頭の中で虫が騒ぎしました。
何かおかしな点があったかどうか、頭の中でさっきの映像を再生しな
おすと電話していたはずのバイクの運転手の両手がハンドルを握って
いたのです。
こいつを説明しようとした場合
１．手が３本以上ある。
２．メットに携帯電話がくっついている。
３．１と２以外のＮ村の想像以上のなにか。
の３つが考えられるが、おそらく２だろうと判断した。しかし、Ｎ村
の映像再生能力は信頼性が低いために、２だという確証が得られなかっ
た。もうちょっと、きちんと見ておくべきだったと後悔しながら裏道
に入ってみると、さっきのバイクがまたもや正面から電話しながら走っ
てくるではないか。どうやら配達先が分からないので道順を聞きなが
ら走っているらしい。そしてそのメットには予想通りに携帯電話がくっ
ついていたのであった。
ここでＮ村は再び疑問に思った、はて、電話をかける時はどうするの
だろう。やっぱ、電話をはずのかな。電話がメットからはずれずに、
メットを脱いでから電話をかけて、電話がつながり話をするには再び
メットを被らないと話ができないなら間抜けでカッコいいのだが。
メットと携帯電話をつなげる接続キットが市販されているかどうか知っ
ている人がいたら教えて下さい。

ようやく、９９年用年賀状作成委員会が本格的に活動を始めました。
ようやく、絵が決定しさあ、彫るぞと意気込んだのですが、肝心の版
木が見つからない。おかしい、暑中見舞い用の余りがあったはずなの
に。Ｎ村の記憶では玄関近辺の床にほったらかしにしてあったはずな
んだが。夜中の１２時過ぎに緊急捜索が行われたが結局見つかること
はなかった。
その日はあきらめて、翌日会社の帰りに画材屋に寄って一人ぶつぶつ
言いながら版木を物色して気に入ったものを買ってきました。
へっへっへ、これで思う存分に腕が振るえるぜ。先日はちょいとケチ
がついたが今日は行くぜ！！と気合い十分に彫刻刀を握り彫り始めた
のだが、なんか調子が悪い。まさか、俺の黄金の右腕が錆びついたの
かと不安になったのですが、実は彫刻刀の刃先が丸くなっていたので
す。秋にハンコでも造ろうと思って彫刻用の石を削ったのが原因のよ
うです。
普段のＮ村なら障害があると、その日は作業を中断して次の日に仕切
直すのですが、この日はウリャウリャ入っており、多少の障害など蹴
散らして突き進むぐらいの勢いがありました。Ｎ村はおもむろにポケッ
トから砥石を取り出すと彫刻刀を砥ぎ出しました。この時すでにＮ村
は深夜に薄暗い部屋で一人、恍惚な表情を浮かべながら一心不乱に刃
物を研ぐ怪しい人と化していたのです。
いかん、だんだんと違う路線になってきた、どんどん予想外の方向に
向かっているので、このネタは中止。この先の期待をワクワク・ドキ
ドキしながら期待してた人は諦めて下さい。

しかし、版木って売れているのだろうか？年賀状シーズンですら買う
人はほとんど見かけないのだから、それ以外の時はほとんど売れない
のだろうな。それでも、画材屋に行っても手に入らないなどという事
はなくて、Ｎ村はとっても助かっているのだが、いつの日か画材屋か
ら版画用品が無くなるのではないかと、不安に思いながら毎回、版木
を買っております。