ドンタコス通信060518

というわけで、ようやくやってきました検査結果を聞く日です。どういう結果
がでるのでしょうか。
今回は、豪勢な診察構成で先生が４人もついてくれます。おおっと、これは、
ひょっとして、悪い検査結果でも出たのか、ドキドキドキ。
４人の先生に順番に患部を見られた結果・・・
「よ～、分からん」
って何やねん、４人もそろってその結果は！！せっかく、念願のＣＴスキャン
までやったってのに、「分からん」ってのはどういう事や。
まあ、実際は怒る気はさらさらないんで、話の続きを聞きます。
まず腫瘍シンチは何にも異常なし。
そしてＣＴスキャンなのですが、ＣＴスキャンってのはスキャン部分に金属が
あると乱反射して、うまく写らないらしいのです。Ｎ村の場合は口の中が対象
で、虫歯の治療をした時に被せた部分が、乱反射して肝心の部分が写っていま
せんでした。ＣＴスキャンした結果を見せてもううと、確かに大事な部分がダ
メになってます。
そんなもん、ＣＴスキャンやる前に口の中見りゃ分かるだろうに、まったく。
Ｎ村のような症状の場合は、鼻の奥にある空間に膿みなんかが溜まって、それ
が口に出てきている時もあるらしいんだが、ＣＴスキャンの画像では、膿みが
溜まっているわけじゃない。
結局、「問題なさそうだけど、切ってみないとよく分からん」らしい。さすが
はＮ村、どうやら、あまりお目にかかれない症状のようだ。人とは違う珍しい
症例なのでちょっぴり鼻が高いＮ村であった。

分かったような分からんような結果が出たところで、手術で切除するか、放置
するか選択を求められました。
ここで、今まで先送りしてきた問題に直面します。それは、病気を治療する場
合、どんな症状であれば治療するかというものです。
Ｎ村的思想では、病気はなるべくしてなったものなんで、病気になるのが自然
な状態であり、病気を治療するのは不自然な行為です。よって出来るだけ治さ
ないのが基本方針です。
かと言って、なんでもかんでも放置ってのも、どうかな～って事で、いずれは
何かしらルールを決めなきゃならんとは思っていたのですが、その時がやって
きたってわけです。
しかもＮ村の想像では、これでもか！ってぐらいに悩んで、苦悩とジレンマに
苛まれつつも、苦渋の決断を下すという、ドラマチックな事を考えていたんで
すが、いきなり決めろと言われるとは予想外だぞ。俺様の楽しい苦悩タイムを
奪うんじゃない！！
さてはて、どうしたもんかと２０秒ほど悩んだ結果、「切除」を選択しました。
そのまま放置しておいたら、腫瘍がどこまで育つのか興味もあったのですが、
切ってみれば腫瘍の正体が分かるというのに心惹かれたからです。やっぱ、ど
んな風になっているか知りたいじゃないですか。
手術での完治可能性や放置したときの悪影響なんかは、ほとんど選択に影響せ
ず、選択する上で最もウェイトが高いのが『好奇心』だというあたりが、やっ
ぱりＮ村です。

さて「切る」と言ったときに、どう切られるのか非常に興味をそそられます。
縦にスパッ！と切って、隙間から中身をかき出すのか、横からそぎ取るように
して切るのか。
訊いてみたら、横から全部そぎ取るようです。うーん、聞いているだけで痛そ
うだな。
さらに説明が続いて「全身麻酔するから」と言われました。
えっ？全身麻酔って、あのコロリンと眠らさせて、その隙にあんな事や、こん
な事までやられてしまうアレですか。いや～ん、Ｎ村くんのエッチ～。
冗談は置いといて、そりゃ困る、Ｎ村の予定が狂いまくりじゃないですかい。
せっかくの機会なので、手術中に手鏡を持って、どういう風に切った貼ったす
るのか見ておこうと思っていたのに・・・シクシク。だって、これを逃すと自
分の口の中を手術されるなんて、二度と見れない可能性が高いんだぞ。
あ～ぁ、まったく、先手を打たれちゃったよな～、ショックでかすぎ。なんか、
今日は期待を裏切られまくってる気がするな。

手術する前に、ＭＲＩって検査があるのでついでにやってみましょうって事に
なました。
ＭＲＩで何やら新しい情報が得られるかもしれないし、Ｎ村のような得体の知
れない生物を執刀するには、情報が少なくて困ることはありません。
というわけで、別のフロアに行って、ＭＲＩ検査の予約をしにいったら、予約
がいっぱいなので、後日連絡すると言われてしまいました。
１週間ほどして、忘れた頃に病院から電話がかかってきました。そこで指定さ
れたのは、１ヶ月以上も先の日付・・・思わず日付を聞き返してしまったぞ。
というわけで、インチキ闘病編の第一部完結です。
自分でもこういうオチが待っているとは想像していなかったな。